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ヤンキースがトレードを成立させ、これから対戦するチームの外野手を獲得する

宇根夏樹ベースボール・ライター
アンドルー・ベニンテンディ Jul 11, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ニューヨーク・ヤンキースは、7月28日から、ホームにカンザスシティ・ロイヤルズを迎え、4試合を行う。外野手のアンドルー・ベニンテンディは、ヤンキースのユニフォームを着て、それまで在籍していたロイヤルズと対戦する。ベニンテンディの見返りとして、3人のマイナーリーガーがヤンキースからロイヤルズへ移った。

 ベニンテンディは、今オフにFAとなる。ロイヤルズの出遅れにより、シーズン序盤からトレードの候補に挙がっていた、と言っても過言ではない。ただ、「新型コロナウイルスのワクチン未接種は、トレードに影響を及ぼすのか」で書いたとおり、オールスター・ゲームの直前に、ベニンテンディは、新型コロナウイルスのワクチンを接種していないことが判明した。ワクチン未接種の選手はカナダに入国できないので、トロント・ブルージェイズやヤンキースをはじめ、獲得に二の足を踏む球団が出てくるのではないかと予想したが、そうはならなかった。

 ベニンテンディは、不振に喘ぐジョーイ・ギャロの代わりだ。7月半ば以降、ギャロの先発出場は激減し、本来は内野手のマット・カーペンターが外野の守備につくことが増えていた。

 ギャロと違い、ベニンテンディはパワー・ヒッターではない。それぞれのシーズン最多本塁打は41本と20本、今シーズンも12本と3本だ。けれども、今シーズンの出塁率は.285と.387。そこには、100ポイント以上の差がある(.001=1ポイントとして表記)。ギャロの出塁率が低いことも理由だが、ベニンテンディの出塁率はリーグ6位に位置する。ちなみに、ベニンテンディに次ぐ7位は、チームメイトとなるDJ・ラメイヒューだ。こちらは出塁率.386を記録している。

 なお、ベニンテンディがヤンキースへ移り、これからワクチンを接種するかどうかは、まだわからない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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