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パ・リーグは北海道日本ハム以外の5球団が貯金あり。6球団中5球団が勝ち越したシーズンはあるのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
後半戦は7月29日から始まる(写真:イメージマート)

 7月24日、オリックス・バファローズは、福岡ソフトバンク・ホークスに勝ち、貯金1で前半戦を終えた。

 オリックスは、首位に立つ福岡ソフトバンクまで2.5ゲーム差だが、順位は低く、下から2番目の5位に位置する。パ・リーグの6球団中、負け越しているのは、借金18の北海道日本ハム・ファイターズしかない。

筆者作成
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 今シーズン、オリックスの貯金1は、見落としがなければ、3月25日(1勝0敗)、4月30日(15勝14敗)、6月7日(30勝29敗)に続き、7月24日(48勝47敗)が4度目だ。貯金2以上はなく、これまで3度の貯金1は、いずれも翌日の試合に敗れた。また、開幕戦が行われた3月25日はもちろん、4月30日と6月7日の時点で負け越していたパ・リーグの球団は、北海道日本ハムだけではなかった。

 レギュラーシーズンが終わった時点で、北海道日本ハム以外の5球団が勝ち越しているかどうかは、まだ予断を許さない。福岡ソフトバック福岡ソフトバンクでも貯金は6に過ぎず、3位から5位の3球団は貯金2以下だ。ただ、北海道日本ハムが借金を完済する可能性は低い。このまま、6球団中5球団が勝ち越せば、史上初の椿事となる。

 1950年のセ・リーグは5球団が勝ち越したが、8球団中5球団だ。1リーグ時代の1940年と1943年も、それぞれの勝ち越しは、9球団中5球団と8球団中5球団だった。同じリーグの6球団以上が勝ち越したシーズンは、一度もない。6球団中5球団が勝率5割以上も、皆無だ。

 一方、ここまでのセ・リーグは、パ・リーグと対照的。東京ヤクルト・スワローズ以外の5球団が、勝ち越していない。東京ヤクルトに次ぐ2球団、阪神タイガースと広島東洋カープは、貯金ゼロながら借金もないが、今月に入ってからも、6球団中5球団が負け越していた時期はあり、再びそうなってもおかしくない。こちらの前例については、「東京ヤクルト以外のセ5球団は借金2以上。これまでに2位以下がすべて負け越したシーズンはあるのか」で書いた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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