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通算本塁打と通算安打のどちらもトップ10は、プーホルス以外に1人だけ。日本プロ野球では…

宇根夏樹ベースボール・ライター
アルバート・プーホルス(セントルイス・カーディナルス)May 18, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月18日、アルバート・プーホルス(セントルイス・カーディナルス)は、1打席目と2打席目にヒットを打ち、通算安打を3314本とした。

ESPNスタッツ&インフォは、それにより、プーホルスが通算安打の歴代トップ10にランクインしたと報じている。ベースボール・リファレンスのデータによると、現時点のプーホルスは12位だが、11位は3315安打のエディ・コリンズ、10位は3319安打のポール・モリターなので、こちらでも、プーホルスはもうすぐトップ10にランクインする。そうなることは、間違いない。

 プーホルスが打った安打のうち、20.5%の681本はホームランだ。こちらの本数は、歴代5位。安打と違い、ホームランについては、本数(と順位)の「不一致」は、まず見当たらない。

 通算本塁打と通算安打のどちらもトップ10にランクインしているのは、プーホルスを除くと、ハンク・アーロンだけだ。755本塁打と3771安打は、それぞれ、2位と3位に位置する。通算本塁打の1位は、762本のバリー・ボンズ。通算安打のトップ2は、4256本のピート・ローズと4189本あるいは4191本のタイ・カッブだ。ボンズは3000安打に65本足りず、ローズとカッブのホームランは、2人の本数を合計しても300本に届かない。

 日本プロ野球の場合、通算本塁打も通算安打も10位以内は、6人を数える。657本塁打と2901安打の野村克也はどちらも2位、868本塁打と2786安打の王貞治は1位と3位、567本塁打と2566安打の門田博光は3位と4位、504本塁打と3085安打の張本勲は7位タイと1位、504本塁打と2543安打の衣笠祥雄は7位タイと5位タイ、476本塁打と2539安打の金本知憲は10位と7位だ。

 メジャーリーグにおいて、この人数――アーロンとプーホルスの2人――が変動することは、当分ないだろう。プーホルスに次ぐ現役選手は、どちらもミゲル・カブレラ(デトロイト・タイガース)だ。現時点では、505本塁打と3021安打。トップ10にランクインするには、それぞれ、あと80本塁打以上と290安打以上を要する。

 一方、日本プロ野球では、来シーズンにも、6人から5人に減るかもしれない。中村剛也(埼玉西武ライオンズ)があと31本のホームランを積み上げると、金本の通算本塁打の順位は、10位から11位となる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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