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ポランコが惜しくも届かなかった「10打数連続安打」は5人が記録。そのうち2人は11打数連続

宇根夏樹ベースボール・ライター
グレゴリー・ポランコ Jul 29, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月12日から14日にかけて、グレゴリー・ポランコ(読売ジャイアンツ)は、9打数連続安打と11打席連続出塁を記録した。5月12日の1打席目(一塁ゴロ)と14日の5打席目(センター・フライ)の間に、ホームラン、単打、単打、単打、単打、単打、単打、四球、四球、二塁打、二塁打だ。

 ポランコがリーチをかけた、そして届かなかった10打数連続安打は、過去に5人が記録している。坂本文次郎(1954年/大映スターズ)、チャーリー・マニエル(1978年/ヤクルト・スワローズ)、掛布雅之(1981年/阪神タイガース)、R.J.レイノルズ(1991年/横浜大洋ホエールズ)、高橋由伸(2003年/読売ジャイアンツ)だ。4人目のレイノルズと5人目の高橋は、10打数連続にとどまらず、ストリークを11打数まで伸ばした。

 読売で9打数連続安打は、11打数連続の高橋を含め、ポランコが8人目。他の6人は、川上哲治(1939年)、中畑清(1985年)、ウォーレン・クロマティ(1988年)、清水隆行(1997年)、小笠原道大(2007年)、坂本勇人(2010年)だ。この人数は、他のどの球団よりも多い。読売に次ぐのは、横浜DeNAベイスターズの延べ3人。11打数連続のレイノルズ以外には、ロバート・ローズが1997年と1998年に1度ずつ記録している(当時は横浜ベイスターズ)。9打数以上の連続安打が2度以上は、ローズしかいない。

 ピッツバーグ・パイレーツでプレーしていた、メジャーリーグ時代のポランコは、見落としがなければ、2015年8月11日~12日の6打数連続安打が最長だった。この時は、三塁打に続き、単打が5本。直後に敬遠四球で歩かされ、こちらも自己最長の7打席連続出塁を記録した。

 なお、出塁は、廣瀬純(2003年/広島東洋カープ)の15打席連続が日本プロ野球の最長だ。メジャーリーグでは、12打数連続安打と17打席連続出塁が最も長い。前者は、ジョニー・クリング(1902年/シカゴ・カブス)とピンキー・ヒギンス(1938年/ボストン・レッドソックス)、ウォルト・ドローポ(1952年/デトロイト・タイガース)の3人。後者は、ピギー・ウォード(1893年/シンシナティ・レッズ)が記録した。1900年以降では、テッド・ウィリアムズ(1957年/レッドソックス)の16打席連続出塁が最長だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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