メジャーリーグ16年目の捕手が、初めて他のポジションを守る。あと1人必要なら、大谷翔平だった!?
5月4日、9回表にホゼ・ロハスの代打として起用されたカート・スズキは、10回表の2打席目を挟み、9回裏と10回裏に一塁の守備についた。
スズキは、メジャーリーグ16年目の捕手だ。これまで、他のポジションを守ったことはなかった。マイナーリーグでも、マスクをかぶることなく守備についたのは、2006年にAAで1試合だけ。一塁手として6イニングしかない。
エンジェルスのアクティブ・ロースターに名を連ねる26人は、投手13人と野手12人に、2ウェイ・プレーヤー(二刀流選手)の大谷翔平だ。スズキは、この試合に出場した12人目の野手だった。ロハスが退いたレフトには、それまで一塁を守っていたジャレッド・ウォルシュが入った。こちらも、メジャーリーグでレフトは初めてながら、外野の経験はあり、昨シーズンは147.2イニングでライトを守っている。
打球は来なかったが、スズキは、遊撃を守っていたデビッド・フレッチャーからの送球を2度受け、6-3と4-6-3のプレーを完成させた。試合は、9回表にエンジェルスが同点に追いつき、10回表に6点を挙げ、10対5で勝利を収めた。
試合がさらに続き、野手が負傷して交代が必要になれば、DHを解除して大谷が守備についていたかもしれない。もっとも、そうとは限らない。投手のマイケル・ロレンゼンが、野手として出場していた可能性もある。今シーズンは投手に専念しているが、過去4シーズンとも、ロレンゼンは、登板するだけでなく外野も守っている。
大谷は、翌日(5月5日)の登板が予定されている。また、大事には至らなかったものの、5月1日には、右股関節の張りを訴えた。一方、ロレンゼンは5月1日に投げたので、次の登板は6日か7日、おそらく7日だろう。守備につく可能性は、大谷よりもロレンゼンのほうが高かったような気がする。
ちなみに、イチロー・スズキが、メジャーリーグで外野以外のポジションに初めてついたのは、15年目だった。2015年10月4日の試合で、マウンドに上がった。