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完全試合まであと6人で降板は、6年前のチームメイトと同じ。交代させた監督はどちらも…

宇根夏樹ベースボール・ライター
クレイトン・カーショウ(ロサンゼルス・ドジャース)Apr 13, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月13日、今シーズン初登板のクレイトン・カーショウ(ロサンゼルス・ドジャース)は、先頭打者から21人を続けて討ち取った。13三振を奪い、パーフェクト・ゲーム(完全試合)までは、あと6人。その時点の投球数は80だった。

 だが、8回裏のマウンドには、カーショウではなく、こちらも左腕のアレックス・ベシアが上がった。ベシアは、最初に対戦したホルヘ・ポランコ(ミネソタ・ツインズ)を遊撃ゴロに仕留めたが、2人目のゲリー・サンチェスにヒットを打たれた。継投による完全試合は、まだ一度も達成されていない。

 今から6年前の2016年9月10日にも、同じようなことがあった。当時、ドジャースにいたリッチ・ヒル(現ボストン・レッドソックス)は、7回裏を終えた時点で、完全試合を継続していた。投球数は89だった。8回裏は、ヒルに代わってジョー・ブラントンが投げ、3人目の打者にヒットを打たれた。

 スタッツ社のツイートによると、1901年以降、パーフェクトを7イニング以上続け、それが途切れる前に降板したのは、ヒルとカーショウの2人しかいないという。

 どちらも、交代させたのはデーブ・ロバーツ監督だ。2016年から、ロバーツはドジャースで采配を振っている。ちなみに、完全試合に迫ったヒルの前日に登板した先発投手は、カーショウだった。

 2016年の開幕早々にも、ロバーツは、ノーヒッターまで5アウトとしていたロス・ストリップリング(現トロント・ブルージェイズ)を、マウンドから降ろした。ヒルとカーショウの試合は、いずれも継投による完封となったが、ストリップリングの試合は、交代直後にリリーフ投手がホームランを打たれ、さらに、10回裏にサヨナラ負けを喫した。それについては、「ドジャースの新人投手がマエケン以上の快挙を惜しくも逃す。ノーヒッター継続のまま8回1死で降板」で書いた。

 ヒルは、2016年から2019年までドジャースで投げ、2017年8月23日にも、完全試合を逃している。この試合は完投。まず、9回裏の先頭打者が三塁手のエラーで塁に出て、完全試合がなくなった。それでも、ノーヒッターを継続したままイニングを終えたが、スコアは0対0。10回裏もマウンドに上がったヒルは、先頭打者にホームランを打たれ、ノーヒッターが途切れたどころか、負け投手になった(「被安打1でも黒星。過去には、被安打ゼロで負けたことも」)。一方、カーショウは、完全試合ではないものの、2014年6月18日にノーヒッターを達成している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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