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CSの連続完封は何度目? 過去の「3試合目」の結果は? オリックスと東京ヤクルトは日本シリーズに王手

宇根夏樹ベースボール・ライター
オリックスが日本シリーズに進出すれば、1996年以来 MARCH 3, 2017(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

 クライマックス・シリーズ(CS)のファイナル・ステージは、ここまで、両リーグとも同じように推移している。オリックス・バファローズと東京ヤクルト・スワローズが、2試合続けて相手を完封し、アドバンテージの1勝と合わせ、日本シリーズ進出に王手をかけた。第1戦は先発投手が完投、第2戦は4投手が継投、という点も共通する。

 第2戦は、3度の投手交代のタイミングも同じだった。先発投手が6イニングを投げ、3人のリリーフ投手が1イニングずつ。オリックスは、田嶋大樹吉田凌タイラー・ヒギンス平野佳寿とリレーし、東京ヤクルトは、高橋奎二アルバート・スアレス清水昇スコット・マクガフとつないだ。第1戦の完封については、「「同じ日にCSで完封」の山本由伸と奥川恭伸は、日本シリーズで投げ合う!?」で書いた。

 CSで完封が続いたのは、これが5度目と6度目だ。過去の4度は、いずれもセ・リーグ。2010年のファイナル・ステージと2014年のファースト・ステージ、2015年と2016年のファイナル・ステージがそうだ。

 今年を含めた6度のうち、半数の3度は、読売が2試合続けて完封を喫している。相手は、2010年の第1~2戦が中日ドラゴンズ、2015年の第2~3戦と今年の第1~2戦は、どちらも東京ヤクルトだ。2010年の第3戦は9回表に1点を挙げて3対2で勝利を収め、第4戦も9回表の2得点で同点に追いついたが、その裏に1点を取られた。2015年の第4戦は、最初の2イニングに3点を奪われ、5回表に2点を返したのみ。この年は第1戦に勝っているので、読売は、どちらも1勝4敗で敗退した。

 2014年のファースト・ステージは、阪神タイガースと広島東洋カープが対戦。第1戦は1対0で阪神が勝ち、第2戦は0対0で引き分けた。今年の千葉ロッテと同じく、阪神は1勝0敗1分でファイナル・ステージへ進んだ。

 2016年のファイナル・ステージは、第1~第3戦まで完封が続いた。最初の2試合は広島東洋が横浜DeNAベイスターズを完封し、3試合目は広島東洋が横浜DeNAに完封された。続く第4戦は、広島東洋が1回裏に6点を挙げ、追い上げられたものの、8対7で逃げきった。

 今年の第3戦の先発投手は、オリックスが山﨑颯一郎、千葉ロッテが岩下大輝、東京ヤクルトが原樹里、読売はC.C.メルセデスだ。オリックスと東京ヤクルトは、この試合に勝てばもちろん、引き分けでも日本シリーズ進出となる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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