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ブレーブスが26年ぶりのワールドシリーズ優勝に王手。これまでに3勝1敗から優勝を逃したのは…

宇根夏樹ベースボール・ライター
フレディ・フリーマン(左)とウィル・スミス Oct 30, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 アトランタ・ブレーブスが、ワールドシリーズの第4戦に勝利を収め、1995年以来の優勝にリーチをかけた。ここまでの勝敗は、○●○○だ。

 先に4勝を挙げたチームが優勝となる「ベスト・オブ・セブン」のワールドシリーズで、3勝1敗としたのは、見落としがなければ、今年のブレーブスが47チーム目だ。過去の46チーム中、ここから3連敗を喫して優勝を逃したのは、6チームしかない。それ以外の40チームは、第5戦~第7戦のいずれかに勝ち、優勝している。その内訳は、4勝1敗が26チーム、4勝2敗が11チーム、4勝3敗が3チームだ。最後の3チームのうち、1912年のボストン・レッドソックスは、第2戦に引き分け、3勝1敗1分から第6戦と第7戦に敗れた後、第8戦の10回表に1点リードされたものの、その裏にサヨナラ勝ちを収めた。あと一歩のところで逆転優勝を果たせなかったニューヨーク・ジャイアンツは、クリスティ・マシューソンが9.2イニングを「完投」した。

 一方、現時点のヒューストン・アストロズが優勝するのに必要な、1勝3敗からの3連勝は、1925年のピッツバーグ・パイレーツ、1958年のニューヨーク・ヤンキース、1968年のデトロイト・タイガース、1979年のパイレーツ、1985年のカンザスシティ・ロイヤルズに、2016年のシカゴ・カブスが成し遂げている。1958年にヤンキースが破ったのは、アトランタに移転する前のミルウォーキー・ブレーブスだった。3勝1敗から優勝を逃した他の5チームは、1925年がワシントン・セネタース、1968年がセントルイス・カーディナルス、1979年がボルティモア・オリオールズ、2016年はクリーブランド・インディアンズだ。

 今年のワールドシリーズ第1戦と第4戦にホームランを打ったホルヘ・ソレーア(ブレーブス)は、2016年までカブスにいた。ただ、1勝3敗から3連勝を記録したチームのメンバーではあるものの、この年のワールドシリーズ出場は、第2戦と第3戦の2試合しかなかった。また、当時と違い、現在は逆転優勝を阻む立場にいる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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