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アストロズとブレーブスのワールドシリーズは初めてだが、ポストシーズンの対戦は6度目。過去には名勝負も

宇根夏樹ベースボール・ライター
ロジャー・クレメンス(左)とクリス・バーク Oct 9, 2005(写真:ロイター/アフロ)

 今年のワールドシリーズは、ア・リーグ優勝のヒューストン・アストロズとナ・リーグ優勝のアトランタ・ブレーブスが対戦する。両チームがワールドシリーズで顔を合わせたことは、これまでに一度もなかった。

 だが、ポストシーズンの対戦は、今回が初めてではない。1997年から2005年までの9年間に、ディビジョン・シリーズで5度当たっている。違うリーグのチームがポストシーズンで相まみえるのはワールドシリーズしかないが、アストロズは2012年までナ・リーグのチームだった。

 5度のマッチアップのうち、最初の3度、1997年、1999年、2001年は、ブレーブスがシリーズを制した。この3シリーズの計10試合中、アストロズが勝ったのは、1999年の第1戦だけ。いずれも、アストロズは3連敗――2度目は第2戦から――を喫した。

 一方、直近の2度、2004年と2005年は、アストロズが2年続けてリーグ・チャンピオンシップ・シリーズへ進んでいる。2004年は3勝2敗、2005年は3勝1敗。後者は、第4戦の18回裏にクリス・バークのホームランで決着した。ポストシーズンの試合で18イニングは最長。その後、並んだ試合はあるが、19回表を迎えたことはない。

 バークは、レギュラーシーズンの通算477試合で23本塁打のユーティリティだ。当時はメジャーリーグ2年目。このシリーズの先発出場はなく、第4戦は、10回裏にランス・バークマンの代走として出場し、センターとレフトを守った。

 なお、アストロズのワールドシリーズ進出は2年ぶり4度目、ブレーブスは22年ぶり10度目。それぞれ、2019年と1999年以来だ。アストロズは2017年のワールドシリーズで優勝しているが、これには、サイン盗みという「注釈」がつく。ブレーブスのワールドチャンピオンは3度。ボストン・ブレーブス時代の1914年とミルウォーキー・ブレーブス時代の1957年に、現時点では最後の1995年だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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