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交流戦とインターリーグ。メジャーリーグもDHのあるア・リーグが強いの?

宇根夏樹ベースボール・ライター
オースティン・ノラ(左)とカイル・シーガー May 22, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月25日から、交流戦が始まる。これまでの通算21282124試合は、パ・リーグ6チームの計11021098勝に対し、セ・リーグは966勝(引き分けが60試合)。それぞれの勝率は.533.532と.467.468だ。各年においても、セ・リーグが勝ち越したのは、70勝67敗7分の2009年しかない。2010年からは、10年続けて負け越し。2015年以降は、どの年も借金5以上を抱え、勝率は.460に届いていないている。

 一方、メジャーリーグのインターリーグは、前年までに通算6362試合が行われ、ア・リーグが3315勝、ナ・リーグは3047勝。勝率は.521と.479だ。2004年から2017年にかけて、ナ・リーグは14年続けて負け越した。

 セ・リーグとナ・リーグは、DHがない。パ・リーグとア・リーグは、DHがある。

 もっとも、セ・リーグと違い、過去3年のナ・リーグは負け越していない。2018年と2019年はいずれも勝ち越し、いずれも貯金16以上。昨年は、ア・リーグとまったく同じ149勝を記録した。今年も、5月23日の試合が終わった時点では、ア・リーグが43勝、ナ・リーグは41勝。ほぼ五分五分だ。

筆者作成
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 なお、インターリーグは、1シーズンに違うリーグの全15チームと試合を行うわけではない。例えば、ここ5年のロサンゼルス・エンジェルス(ア・リーグ西地区)の相手は、2017年がナ・リーグ東地区の5チームとロサンゼルス・ドジャース(ナ・リーグ西地区)の計6チーム、2018年がナ・リーグ西地区の5チーム、2019年がナ・リーグ中地区の5チームとドジャース、2020年と2021年はナ・リーグ西地区の5チームだ。

 また、インターリーグだけが行われる期間はない。2012年までは集中していたが、その期間に、同じリーグのチームが対戦する試合もあった。2013年からは、それまで偶数だった1リーグのチーム数が奇数に変わり、インターリーグの期間自体が消滅した。全30チームが同じ日に試合を行う場合、15カードのうち、少なくとも1カードはインターリーグとなる。5月23日は、15カード中3カードがインターリーグだった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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