Yahoo!ニュース

大谷翔平は14本塁打に加えて3三塁打もリーグ1位。本塁打王と三塁打王を同時に獲得すれば…誰以来!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ブライアン・バターフィールド(左)と大谷翔平 May 22, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月22日、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、ホームランこそ打たなかったものの、2本の長打、シーズン11本目の二塁打と3本目の三塁打を記録した。

 この日を終え、14本塁打と3三塁打は、どちらもア・リーグのトップだ。ホームランはアドリス・ガルシア(テキサス・レンジャーズ)と並び、三塁打はアキール・バドゥー(デトロイト・タイガース)、ニッキー・ロペス(カンザスシティ・ロイヤルズ)、ニック・マドリガル(シカゴ・ホワイトソックス)の3人と同数。さらに、それらに11位タイの11二塁打を合計した28長打は、2位のラファエル・デバース(ボストン・レッドソックス)に2本差をつけ、単独トップに立っている。ちなみに、ガルシアは、2016年に読売ジャイアンツで4試合に出場。7打数0安打だった。

 シーズンの4分の1を過ぎた時点で予想するのは気が早いが、パワーとスピードを兼ね備えていることからすると、大谷は本塁打王と三塁打王を揃って獲得する可能性もある。

 同じシーズンにホームランと三塁打の両方ともリーグ1位は、1978年にレッドソックスで46本塁打と15三塁打を記録した、ジム・ライスが最後だ。また、本塁打王を獲得したシーズンに二桁三塁打も、その後は途絶えている。大谷の記録によく用いられる「ベーブ・ルース以来」と比べると、最近のように感じるかもしれないが、今から43年も前のことだ。この年のライスは、ホームランと三塁打に加え、86長打や213安打、139打点もリーグ最多を記録し、MVPに選ばれた。出場は、外野とDHがだいたい2:1の割合。登板は、キャリアを通してなかった。

 なお、現時点で二桁本塁打&三塁打2本以上の選手は、大谷の他、ア・リーグに2人。ラモン・ローレアーノ(オークランド・アスレティックス)とフランミル・レイエス(クリーブランド・インディアンズ)が、2人とも11本塁打と2三塁打を記録している。

 ちなみに、ナ・リーグの本塁打トップは、15本のロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)。こちらの三塁打は1本だ。今のところ、ナ・リーグに二桁本塁打&三塁打2本以上の選手はいない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事