初回にホームランを4本打たれたのはカブスのエースが9人目、その試合で黒星を喫したのは7人目

カイル・ヘンドリクス(シカゴ・カブス)Apr 18, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月18日、シカゴ・カブスのカイル・ヘンドリクスは、初回に炎上した。1回表にソロ本塁打と2ラン本塁打を2本ずつ打たれ、アトランタ・ブレーブスにいきなり6点を取られた。カブスは4対13で敗れ、ヘンドリクスには黒星がついた。

 1投手が1イニングに被本塁打4本は、メジャーリーグの最多記録ではない。2017年7月27日の3回裏に、マイケル・ブレイジックが4者連続を含む5本塁打を打たれている。だが、1投手が初回――1回表あるいは1回裏――に被本塁打4本は最多。ヘンドリクスは9人目だ。

 この9人は、全員が黒星を喫したわけではない。1977年6月17日のキャットフィッシュ・ハンターと2016年8月19日のコリン・マクヒュー(現タンパベイ・レイズ)は、黒星を免れた。

筆者作成
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 ハンターの場合、味方が2回表の3得点と3回表の1得点で同点に追いついた。この時点で、ハンターの敗戦投手は消えた。結局、試合は4対9で敗れたが、黒星はハンターを引き継いだケン・クレイについた。クレイは4.1イニングを投げて1失点。5回裏に先頭打者を四球で出塁させ、内野ゴロ、単打、内野ゴロによって生還された。

 マクヒューは1回裏に5失点ながら、直後の2回表に味方が5点を挙げ、1回表の先頭打者ホームラン――この試合は両チームの1番打者が記録した――と合わせ、6対5と逆転した。マクヒューは3回裏に再逆転されたものの、味方打線の勢いは止まらず、15対8で勝利を収めた。3イニングで降板したマクヒューに勝利投手の権利はなかったが、64球しか投げておらず、続投していれば、あるいは白星を手にしていたかもしれない。

 ハンターとジョン・スモルツは、後に殿堂入りした。初回に限らなければ、こちらも殿堂に入っているランディ・ジョンソンや、現在はヒューストン・アストロズにいる2人、ジャスティン・バーランダーザック・グレインキーのような大物投手も、1イニングに4本のホームランを打たれたことがある。

 田中将大(現・東北楽天ゴールデンイーグルス)も、1イニングに被本塁打4本の経験者だ。2016年9月21日の3回裏。イニングの先頭打者にホームランを打たれ、2人目と3人目は討ち取ったものの、そこからホームランを3本続けられた。ただ、このイニングが終わった時点のスコアは7対4。まだ3点のリードがあった。田中は6イニングを投げて4失点。勝利投手となった。1イニングに4本のホームランを打たれながら白星を得た投手が何人いるのかはわからないが、田中だけでないことは確かだ。1930年5月12日の試合で、7回裏に被本塁打4本のラリー・ベントンが白星を挙げている。

 なお、ランディの1イニング被本塁打4本は、2005年8月21日の4回裏。その1本目は、メジャーリーグ1年目の井口資仁に打たれた。