今夏のオールスターは「打者天国」。23年前は史上最多の計21得点。先発出場の18人中11人は殿堂入り
今年のオールスター・ゲームは、コロラド・ロッキーズの本拠地、コロラド州デンバーのクアーズ・フィールドで行われる。
本来であれば、アトランタ・ブレーブスの本拠地、ジョージア州アトランタのトゥルーイスト・パークで行われるはずだったが、ジョージア州で成立した投票制限法に反対する意味を込め、オールスター・ゲームの開催地を変更した。
クアーズ・フィールドでのオールスター・ゲームは、23年ぶり2度目となる。1998年の試合は、いかにも「打者天国」らしかった。両チーム合わせて21得点は史上最多。1954年の20得点を上回った。ア・リーグの13得点も、1983年と1992年に並び、最も多かった。
この年のスターティング・ラインナップに名を連ねた、両チームの計18人中、初選出はウォルト・ワイスだけ。ホームランを含む3安打を記録し、ゲームMVPに選ばれたロベルト・アロマーをはじめ、11人が後に殿堂入りした。バリー・ボンズやアレックス・ロドリゲスがいるので、その是非はさておき、これから人数が増える可能性もある。
選出された他の選手では、トム・グラビン、ペドロ・マルティネス、トレバー・ホフマン、デレク・ジーターが、殿堂に迎えられた。殿堂入りはしていないものの、ロジャー・クレメンスやマニー・ラミレス、カート・シリングもいた。
今年のメンバーを予想するのはまだ早いが、キャバン・ビジオ(トロント・ブルージェイズ)、ボー・ビシェット(ブルージェイズ)、トラビス・ショウ(ミルウォーキー・ブルワーズ)のそれぞれの父、クレイグ・ビジオ、ダンテ・ビシェット、ジェフ・ショウは、いずれも23年前のオールスター・ゲームに出場している。現時点のロースターには入っていないが、ロッキーズに在籍中のデレク・ロドリゲスは、23年前にスタメンマスクをかぶったイバン・ロドリゲスの息子だ。ディー・ストレンジ-ゴードン――今シーズンの開幕直前にシンシナティ・レッズからFAとなった――の父、トム・ゴードンも、この年のオールスター・ゲームで投げた。
また、今年2月のトレードで移籍するまで、ノーラン・アレナード(セントルイス・カーディナルス)は、コロラド・ロッキーズでプレーしていた。オールスター・ゲームのメンバーに選ばれれば、ロッキーズもカーディナルスもナ・リーグのチームなので、再びクアーズ・フィールドをホームとすることになる。もっとも、アレナードがクアーズ・フィールドに戻るのは、それよりも少し早い。カーディナルスは7月1日~4日に、クアーズ・フィールドでロッキーズと対戦する。オールスター・ゲームが行われるのは、7月13日だ。