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大型契約が出るのはいつ!? 今オフは2000万ドル以上の契約がまだ皆無

宇根夏樹ベースボール・ライター
チャーリー・モートン(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 12月7日からウィンター・ミーティングが始まったが、今オフはまだ、大型契約が出ていない。FAとなって新たな契約を得た選手のうち、現時点の最高総額は、クオリファイング・オファーを受け入れた2人、マーカス・ストローマン(ニューヨーク・メッツ)とケビン・ゴーズマン(サンフランシスコ・ジャイアンツ)の1年1890万ドルだ。

 ストローマンとゴーズマン以外の年平均1500万ドル以上は、アトランタ・ブレーブスと1年1500万ドルの契約を交わしたチャーリー・モートンしかいない。カンザスシティ・ロイヤルズに入団したマイク・マイナーカルロス・サンタナ、メッツと契約したトレバー・メイは、総額こそ1500万ドルを超えるが、いずれも2年契約――それぞれの総額は1800万ドル、1750万ドル、1550万ドル――なので、年平均は1000万ドルに届かない。

 昨オフは、ウィンター・ミーティングが始まる前に、2人が5000万ドル以上の契約を手にした。11月下旬に、ヤズマニ・グランダルが4年7300万ドルでシカゴ・ホワイトソックスへ。12月初旬には、マイク・ムスタカスが4年6400万ドルでシンシナティ・レッズに迎えられた。彼らの前には、ホゼ・アブレイユも、ホワイトソックスからのクオリファイング・オファーを受け入れた後、3年5000万ドルの延長契約を交わした。

 2018年のオフも、ウィンター・ミーティングの前に2人が5000万ドル以上の契約を得ている。ネイサン・イオバルディ(ボストン・レッドソックス)が4年6800万ドル、パトリック・コービン(ワシントン・ナショナルズ)は6年1億4000万ドルの契約を手にした。

 もっとも、大型契約に限れば、今オフも、動きが鈍いとは言いきれない。2017年のオフにFAとなって5000万ドル以上の契約を得た8人中、年内に決まったのは2人だ。ダルビッシュ有が6年1億2600万ドルでシカゴ・カブスに入団したのは、翌年の2月半ばだった。半数の4人は、さらに遅かった。

セオ・エプスティーン(左)とダルビッシュ有
セオ・エプスティーン(左)とダルビッシュ有写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 今オフも、トレバー・バウアーJ.T.リアルミュートDJ・ラメイヒューといったFAは、遅かれ早かれ、大型契約を手にすることができるはずだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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