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スパンジェンバーグはNPBでもMLBでも変わらず!? 三振率35%以上と出塁率2割7分台は前年と同じ

宇根夏樹ベースボール・ライター
エリック・テームズ(左)とコーリー・スパンジェンバーグ Sep 8, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 開幕から7月30日までに、コーリー・スパンジェンバーグ(埼玉西武ライオンズ)は32試合に出場した。これは、昨シーズンのメジャーリーグ出場と同じ試合数だ。

 メジャーリーグと日本プロ野球だけでなく、シーズン終盤とシーズン序盤という違いもあるものの、どちらも三振が多く、出塁率は低い。三振率(打席に占める三振の割合)は35.3%と36.0%、出塁率は.277と.272。ほぼ同水準の数値を記録している。

筆者作成
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 2019年の三振率は、8月20日以降に100打席以上の190人中、4番目に高かった。出塁率は169位タイ。下から数えて21番目だ。J.P.クロフォード(シアトル・マリナーズ)とまったく同じだった。今シーズンの三振率と出塁率は、現時点で規定打席以上の両リーグ計66人中、ワーストとワースト4位に位置する。三振率30%以上は他に皆無。ちなみに、四球率2.2%もワーストだ。

 昨シーズン、スパンジェンバーグは8月下旬にメジャーリーグへ昇格するまで、ミルウォーキー・ブルワーズ傘下のAAAでプレーした。こちらでも、開幕から32試合に出場した時点の三振率と出塁率は、35.1%と.298だった。

 もっとも、その後は、三振率を26.7%にとどめ、出塁率は.402を記録した。AAAの計113試合は、三振率28.6%と出塁率.378。三振率は高めながら、この出塁率であれば、リードオフを務めてもおかしくない。

 なお、メジャーリーグ通算419試合(2014~19年)の三振率と出塁率は27.1%と.315、四球率は7.2%だ。いずれも優れているとは言い難いが、今シーズンのここまでと比べれば、悪くない数値だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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