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投手が登板中に背番号を変更!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ネイサン・イオバルディ(ボストン・レッドソックス)Jul 24, 2020(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 7月24日、ネイサン・イオバルディ(ボストン・レッドソックス)は、昨シーズンまでと同じ背番号「17」のユニフォームを着て、開幕戦の先発マウンドに上がった。

 ところが、3回表のマウンドに現れたイオバルディは、それまでと違い、背番号「7」のユニフォームを着ていた。本来なら、レッドソックスの背番号「7」は、クリスチャン・バスケスのものだ。バスケスはこの試合でスタメンマスクをかぶっており、どちらも背番号「7」のバッテリーが誕生した。

 おそらく、汗をかいたユニフォームを着替える際に、イオバルディが間違えたのだと思われる。レッドソックスのホーム用ジャージには、背ネームが入っていない。4回表から、イオバルディは再び背番号「17」に戻った。

 メジャーリーグ9年目ながら、イオバルディが開幕投手を務めるのは、今シーズンが初めてだ。エースのクリス・セールが3月にトミー・ジョン手術を受け、代わって開幕戦に登板する予定だったエデュアルド・ロドリゲスは、7月に新型コロナウイルスの検査で陽性反応が出た。それによって、イオバルディに役目が回ってきた。言ってみれば、代役の代役だ。

 もっとも、イオバルディも実力に不足はない。それについては、2018年のオフに「規定投球回に達したのは4年前の1度だけ。それでも、FA市場では大人気」で書いた。この記事の翌月に、イオバルディはレッドソックスと4年6800万ドルの再契約を交わした。

 今回の椿事も、投球には影響せず。イオバルディは6イニングを投げて1点しか取られず、白星を手にした。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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