今年のドラフト全体1位の、気になる「バックグラウンド」
アリゾナ州立大のスペンサー・トーケルソンは、6月10日に行われたドラフトで、デトロイト・タイガースから全体1位指名を受けた。その瞬間の様子を、MLBはツイッターにアップしている。
家族や友人とともに、トーケルソンは自宅で知らせを待っていたようだ。目についたのは、その背景。壁には、額装した映画のポスターが5枚飾ってある。左から、「続・夕陽のガンマン(The Good,the Bad and the Ugly)」「サンドロット/僕らがいた夏(The Sandlot)」「ジョーズ(Jaws)」「ボールズ・ボールズ(Caddyshack)」「トゥームストーン(Tombstone)」だ。
トーケルソンを指名したタイガースではないが、同じア・リーグ中地区に所属するクリーブランド・インディアンズは、メディア・ガイドに選手のお気に入りの映画を記載している。この5作品のうち3本は、ここ2年のメディア・ガイドに登場する。
「ボールズ・ボールズ」を挙げているのは、ブラッド・ハンドだ。ゴルフ好きというのが理由だと思われる。昨年の夏、クリーブランドのテレビ局WKYCのインタビューで、ハンドはゴルフに夢中だと語っていた。ハンデは4だという。
オスカー・メルカドのお気に入りは「サンドロッド」。草野球をする少年たちと自身の少年時代には、重なる部分があるのだろうか。メルカドはコロンビア生まれだが、7歳の時に家族揃ってフロリダ州タンパへ移住した。
「トゥームストーン」は、昨年のメディア・ガイドで2人がお気に入りに挙げている。タイラー・ネークインとコディ・アンダーソンだ。ただ、ネークインの場合、今年のメディア・ガイドでは「マッドマックス(Mad Max)」をお気に入り映画としている。アンダーソンはインディアンズからFAになり、今年の2月半ばにマリナーズとマイナーリーグ契約を交わしたが、3月下旬に解雇された。今年のマリナーズのメディア・ガイドに、アンダーソンは載っていない。
特に有名な「ジョーズ」と「続・夕陽のガンマン」が見当たらないのは、たまたまという可能性も高いが、他の3作品より古いことが理由かもしれない。
これらの映画は、5本ともトーケルソンが生まれる前に公開された。トーケルソンの生年月日は1999年8月26日。それに対し、なかでは新しい「サンドロッド」と「トゥームストーン」でも、1993年の公開だ。おそらく、トーケルソンの両親、あるいはそのどちらかのセレクションなのだろう。
なお、トーケルソンが生まれた直後に公開された映画には、「ラブ・オブ・ザ・ゲーム(For Love of the Game)」がある。ケビン・コスナーが演じる主人公は、トーケルソンを指名した球団、タイガースのベテラン投手だ。