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NPB17人目の「200本塁打&200盗塁」は誰? 「100-100」の現役選手は12人

宇根夏樹ベースボール・ライター
松井稼頭央 FEB 28, 2013(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 日本プロ野球では、106人が200本以上のホームランを打ち、77人が200盗塁以上を記録している。その両方に名を連ねる「200-200」は16人。彼らのうち、張本勲(504本塁打&319盗塁)と秋山幸二(437本塁打&303盗塁)の2人は「300-300」だ。

 現時点における「200-200」の最新メンバーは、松井稼頭央(201本塁打&363盗塁)。2017年4月22日に、200本目のホームランを打った。

筆者作成
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 ちなみに、松井の200本塁打はNPB100人目。41歳5ヵ月での到達は、ジョージ・アルトマンの42歳3ヵ月(1975年7月6日)に次ぐ高齢だ。また、2000安打と200本塁打をどちらも記録したスイッチヒッターは、松井の他にいない。「200-200」の松永浩美は1904安打。柴田勲は2018安打と579盗塁だが、200本塁打には6本足りなかった。松井は2090安打。それとは別に、メジャーリーグ(MLB)で615安打と32本塁打、102盗塁を記録した。

 現役選手では、秋山翔吾(シンシナティ・レッズ)を含む12人が、NPBで「100-100」を達成している。数字からすると「200-200」まで最も近い位置にいるのは、あと32盗塁の山田哲人(東京ヤクルトスワローズ)とあと37本塁打の糸井嘉男(阪神タイガース)だ。

筆者作成
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 山田の場合、今シーズンが予定どおりに行われ、過去2シーズンと同じペースで盗塁を決めていけば、この秋、松井に続く17人目の「200-200」達成者となっていた。2018年も2019年も、山田はそれぞれ33盗塁を記録している。

 一方、糸井は、2013年から2018年まで6シーズン続けて16本以上(平均17.2本)のホームランを打ってきたが、昨シーズンは5本にとどまった。現在38歳。パワーダウンが年齢によるものだとすると、「200-200」には届かないかもしれない。

「100-100」の12人中、20代は27歳の山田だけ。次いで若いのは、31歳の4人、丸佳浩(読売ジャイアンツ)、坂本勇人(読売)、柳田悠岐(福岡ソフトバンクホークス)、梶谷隆幸(横浜DeNAベイスターズ)だ。

 山田に次いで「200-200」の可能性が高いのは、丸と柳田だろう。近年、坂本の盗塁は減少傾向にある。2017年まで二桁盗塁を6シーズン続けた後、2018年は9盗塁、2019年は5盗塁に終わった(一方でホームランは2年連続増)。梶谷は、まだ100本塁打に達したところだ。それに対し、丸は二桁盗塁を8シーズン続け、二桁本塁打も7シーズンにわたって継続中だ。昨シーズンは長期離脱の柳田も、2013~2018年の6シーズンは、本塁打と盗塁のどちらも二桁だった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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