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NPB通算200本塁打以上の106人を「ホームランを打ったペース」の順に並べると…

宇根夏樹ベースボール・ライター
田淵幸一(左)と星野仙一 NOVEMBER 30, 2007(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 NPBで通算200本以上のホームランを打った選手は、106人を数える。その本数ではなく、1本当たりに要した打数の少ない順に並べても、トップは変わらない。868本の本数と同じく、こちらも10.7打数/本の王貞治が1位だ。

 ただ、以降の顔ぶれは大きく変わる。本数もペースもトップ10に入っている選手は、王の他にいない。10.9打数/本でペースの2位にいるランディ・バースの本数は、103位タイの202本だ。

筆者作成
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 バースがNPBでもっと長くプレーしていれば、本数は間違いなく増えていたが、年齢とともに、ペースは落ちていた可能性も高い。バースが阪神タイガースにいたのは、29歳から34歳にかけてだ。これは、バースに限ったことではなく、ほぼすべての選手に当てはまる。もちろん、ホームランの本数とペースは、それぞれの選手がプレーした時代やホームとした球場の違いなども影響する。

 王を除くと、本数とペースのどちらも15位以内は、清原和博田淵幸一タフィー・ローズの3人。清原の525本と14.9打数/本は5位と15位、田淵の474本と12.4打数/本は11位と7位、ローズの464本と13.5打数/本は13位と10位に位置する。

 もう一人、そこに加わるかもしれないのが、中村剛也(埼玉西武ライオンズ)だ。415本は16位。すぐ上の秋山幸二まで、22本差に迫っている。13.8打数/本は、12位の松井秀喜とほぼ同じ。松井の13.77打数/本に対し、中村は13.80打数/本だ。

 

 現在、中村は37歳。昨シーズンの本数とペースは、30本と16.5打数/本だった。いつまでプレーするかにもよるが、438本目のホームランを打って秋山を追い越す時点では、本数だけでなくペースも15位以内にいるはずだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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