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NPBで「100勝&100セーブ」は6人、MLBは7人。上原浩治と斎藤隆は日米合算100&100

宇根夏樹ベースボール・ライター
リッチ・ゴセージ/殿堂入りセレモニー July 27, 2008(写真:ロイター/アフロ)

 100勝以上と100セーブ以上をどちらも記録した投手は、日本プロ野球(NPB)に6人、メジャーリーグ(MLB)には7人いる。なお、セーブは公式記録だけを数えた。NPBは1974年、MLBは1969年以降だ(勝ち星はその前も含む)。例えば、ホイト・ウィルヘルムは143勝と228セーブ(227セーブ説もあり)だが、1969年以降に限ると、31セーブにとどまる。

筆者作成
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 この他、上原浩治斎藤隆は、日米合算で「100勝&100セーブ」を記録した。134勝と128セーブの上原は、NPBで112勝と33セーブ、MLBで22勝と95セーブ。112勝と139セーブの斉藤は、91勝と55セーブ、21勝と84セーブだ。

 MLBで124勝と310セーブのリッチ・ゴセージは、1990年に福岡ダイエーホークスで記録した2勝と8セーブを加えると、126勝&318セーブとなる。もっとも、NPBで投げる前にMLBで113勝と307セーブを挙げ、「100勝&100セーブ」に達していた。

 彼らのうち、8人は100勝目を先に挙げ、7人は100セーブ目を先に記録した。内訳は、NPBが3人ずつ。MLBは4人と3人。上原は100勝目、斎藤は100セーブ目が先だった。山本和行はどちらも1985年。100セーブ目の半月後に、100勝目を挙げた。

 現在、NPBの球団に在籍していて、60勝と60セーブの両方に達しているのは、65勝と70セーブの五十嵐亮太(東京ヤクルトスワローズ)だけだ。五十嵐はMLBでも5勝(0セーブ)を挙げているので、日米通算は「70勝&70セーブ」となる。藤川球児(阪神タイガース)も、NPBの59勝と241セーブにMLBの1勝と2セーブを足すと「60勝&60セーブ」だ。

 MLBでは、ウェイド・デービス(コロラド・ロッキーズ)が63勝と137セーブ。今オフ、トロント・ブルージェイズに入団した山口俊も、NPBで64勝と112セーブを記録している。

 ただ、五十嵐と藤川、デービスはリリーフ投手だ。山口も、ローテーションに入れるかどうかはわからない。ブルペンに回れば、ここから勝ち星を増やしていくのは難しい。また、松井裕樹(東北楽天ゴールデンイーグルス)は139セーブを挙げていて、今シーズンからは先発投手として投げる予定だが、100勝まではあと82勝を要する。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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