スウィープで終わった日本シリーズもさまざま。なかには、4試合とも1点差のシリーズもあった
今年の日本シリーズは、福岡ソフトバンクホークスが読売ジャイアンツをスウィープした。引き分けの有無を問わず、4勝0敗で終わったシリーズは、これが8度目だ。
福岡ソフトバンクの工藤公康監督は、選手時代にも2度、スウィープによる日本シリーズ優勝を経験している。それらを合わせると、今回は3度目ということになる。1990年は西武ライオンズ、2002年は読売ジャイアンツの投手として、それぞれ読売と西武を相手に投げた。読売の原辰徳監督も、スウィープの日本シリーズは3度目。こちらも工藤と同じ2シリーズだが、選手だった1990年はスウィープされ、監督として指揮を執った2002年はスウィープした。
2人がユニフォームを着ていたシリーズは違うが、なかには、スウィープとは思えない――引き分けを含む場合にスウィープと呼ぶかどうかはさておき――得失点差のシリーズもあった。1957年に優勝した西鉄ライオンズと1960年の大洋ホエールズは、どちらも得失点差+4。勝利を収めた4試合とも1点差だったということだ。引き分けの試合は得点も失点も同じなので、シリーズの得失点差には影響しない。
それとは反対に、最も得失点差が大きかったスウィープは、2005年のシリーズだ。優勝した千葉ロッテマリーンズの得失点差は+29。シリーズを通して、阪神タイガースに一度もリードされなかった。
ちなみに、今年の福岡ソフトバンクは得失点差+13。4試合中2試合は読売に先制されたが、どちらも直後の攻撃で、第1戦は逆転し、第3戦は同点に追いついた。