4勝0敗でリーグ優勝すると、ワールドシリーズで勝てない!? ナショナルズには不吉なデータ
ナ・リーグのチャンピオンは、ワシントン・ナショナルズに決まった。ワイルドカード・ゲームでミルウォーキー・ブルワーズを下し、ディビジョン・シリーズでロサンゼルス・ドジャースのリーグ3連覇を阻むと、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズでは、セントルイス・カーディナルスをスウィープした。ここまでのポストシーズン10試合は8勝2敗。ディビジョン・シリーズの第1戦と第3戦以外は敗れていない。球団初のリーグ優勝に続き、初のワールドチャンピオンを成し遂げそうな勢いだ。
ただ、こんなデータがある。リーグ・チャンピオンシップ・シリーズが7試合制となった1985年以降、4勝0敗でリーグ優勝したのは、ナショナルズが9チーム目だ。これまでの8チーム中、ワールドチャンピオンになったのは、1995年のアトランタ・ブレーブスだけ。ワールドシリーズで3勝以上も、他には2014年のカンザスシティ・ロイヤルズしかなく、あとは0勝と1勝が3チームずつだ。
はっきりとした理由はわからないものの、リーグ優勝からワールドシリーズまでの日数が空きすぎ、実戦感覚が鈍ってしまうということも考えられる。それについては、2年前に「ワールドチャンピオンの法則? 4勝0敗で勝ち上がったチームの優勝は12.5%、4勝1敗だと77.8%」で考察した。
今年のワールドシリーズは、10月22日から始まる。ナショナルズのリーグ優勝は10月15日だ。6日間のブランクが生じる。
一方、ア・リーグのリーグ・チャンピオンシップ・シリーズは、3試合を終えて、ヒューストン・アストロズが2勝、ニューヨーク・ヤンキースが1勝だ。アストロズのリーグ優勝は、最速でも10月17日、ヤンキースは10月19日となる。それぞれ、ワールドシリーズまでは中4日と中2日。第7戦までもつれると、中1日だ。
なお、ナショナルズの選手のうち、フェルナンド・ロドニー、マックス・シャーザー、アニバル・サンチェスの3投手は、過去にも、4勝0敗でのリーグ優勝を経験している。ロドニーは2006年にデトロイト・タイガース、シャーザーとサンチェスは2012年にタイガースで投げた。その時のリーグ・チャンピオンシップ・シリーズとワールドシリーズの防御率は、ロドニーが0.00と4.50、シャーザーが1.59と4.26、サンチェスは0.00と2.57だった。3人とも、ワールドシリーズ出場は今年が2度目。いずれも、今年のリーグ・チャンピオンシップ・シリーズは防御率0.00だ。