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2人合わせて「4億ドルのチームメイト」が2組誕生したが、最高額はそのどちらでもなく…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジャンカルロ・スタントン(ニューヨーク・ヤンキース)Sep 20, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 FAビッグ2の大型契約により、フィラデルフィア・フィリーズとサンディエゴ・パドレスには、2人合わせて「4億ドルのチームメイト」がそれぞれ誕生した。

 フィリーズでは、ジェイク・アリエタブライス・ハーパーに次ぐ大型契約を持っている。ハーパーは13年3億3000万ドル(2019~31年)、アリエタは3年7500万ドル(2018~20年)。その合計額は4億500万ドルとなる。

 パドレスは、数日前に「3億ドルでマチャドを迎え入れ、パドレスは「契約総額の球団記録」を3年続けて更新」で書いたとおり、マニー・マチャドの10年3億ドル(2019~28年)とエリック・ホズマーの8年1億4400万ドル(2018~25年)がトップ2だ。合計額はフィリーズの2人より高く、4億4400万ドルに上る。

 また、コロラド・ロッキーズは、ノーラン・アレナードと8年2億6000万ドル(2019~26年)の延長契約を交わしたが、それに次ぐのはチャーリー・ブラックモンの6年1億800万ドル(2018~23年)なので、合計額は4億ドルに届かない。

 もっとも、「4億ドルのチームメイト」は他にもいる。その上、彼らの合計額はパドレスの2人を上回る。それは、ニューヨーク・ヤンキースのジャンカルロ・スタントン田中将大だ。13年3億2500万ドル(2015~27年)と7年1億5500万ドル(2014~20年)の合計は、4億8000万ドル。これは、同じくヤンキースのアレックス・ロドリゲスデレク・ジーターによる合計4億6400万ドル(10年2億7500万ドル+10年1億8900万ドル)を超え、チームメイト2人の合計としては史上最高額だ。

 これまで、2億ドル以上の契約を持つ2人が、同じチームでプレーしたことはない。また、スタントンが現在の契約を交わしたのはマイアミ・マーリンズ時代だが、そこからヤンキースへ移籍するまでの3シーズン(2015~17年)、1億ドル以上のチームメイトはいなかった。ここから、フィリーズが総額1億5000万ドルでダラス・カイクルと契約すれば、ハーパー&カイクルの合計額はスタントン&田中に並ぶが、契約の可能性はあるものの、金額はそこまでいかないだろう。

 ただ、昨シーズン、田中が登板した試合で、スタントンはあまり打てなかった。シーズン全体の打率.266、出塁率.343、OPS.852に対し、田中が投げた27試合は打率.229、出塁率.303、OPS.698。シーズン全体ではなく田中の登板時以外と比べれば、その差はもっと広がる。ホームランも34本中4本に過ぎない。9月20日には、田中の黒星を消す逆転満塁ホームランを打ったが(写真)、田中はその後も立ち直れず、リリーフ投手も打たれ、チームは敗れた。

 なお、現在のヤンキースでスタントンと田中に次ぐのは、7年1億5300万ドル(2014~20年)のジャコビー・エルズベリーだ。総額は田中とほとんど変わらず、スタントン&田中と同じように、スタントン&エルズベリーの2人でも「4億ドルのチームメイト」になるが、エルズベリーの場合、昨シーズンの出場試合はマイナーリーグを含めても皆無。8月に腰の手術を受け、今シーズンの復帰がいつになるのかも、まだ見通しは立っていない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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