大谷翔平が本塁打を打つペースは、トラウトには及ばないものの、ジャッジやスタントン、ハーパーを上回る
大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)の20本塁打は、両リーグ77位タイに過ぎない。だが、大谷は14.2打数に1本のペースでホームランを打っている。20本以上の88人中、こちらは9位にランクインする。
チームメイトのマイク・トラウト(12.9打数/本)には及ばないものの、ニューヨーク・ヤンキースのアーロン・ジャッジ(14.3打数/本)やワシントン・ナショナルズのブライス・ハーパー(14.9打数/本)をわずかに上回り、ヤンキースのもう一人の飛ばし屋、ジャンカルロ・スタントン(16.9打数/本)も凌ぐ。
大谷がホームランを打つペースは、6月上旬に故障者リストへ入った時点では19.0打数/本だったが、7月上旬の復帰後は12.1打数/本に上がっている。
また、右投手との対戦に限れば、シーズン全体で11.1打数/本だ。右投手から15本以上の83人中、大谷よりもハイペースで打っている打者はいない。
左投手からのホームランは9月の2本しかなく、ペースは41.5打数/本ながら、故障者リスト入りの前後を比べると、打率やOPSなどのスタッツは上向いている。
打者としてだけでも、大谷は素晴らしいキャリアを築いていきそうだ。
ただ、二刀流という観点からすると、現在の状況には疑問符がつく。チームは今秋のポストシーズンに進めないことが確定していて、大谷はトミー・ジョン手術を受ける可能性もある。それなのに、なぜ試合に出場し続けているのか。手術が早ければ、それだけ早く復帰できる。
年齢からすれば、殿堂入りも夢ではない大谷にとって、新人王はそれほど大きなアウォードではないと思う。ここ5年に、記者投票で75%以上の票を得て殿堂入りした16人のうち、新人王を受賞しているのはマイク・ピアッツァとジェフ・バグウェルだけだ。グレッグ・マダックスもペドロ・マルティネスも、ランディ・ジョンソンもケン・グリフィーJr.も、新人王は手にしていない。