アトランタの球場で「ニューヨーク、ニューヨーク」が演奏された理由
6月26日にサントラスト・パークで行われた試合で、オルガニスト(オルガン奏者)のマシュー・カミンスキーは、3回表に「ニューヨーク、ニューヨーク」を弾いた。
サントラスト・パークはアトランタ・ブレーブスの本拠地だ。フランク・シナトラが歌う「ニューヨーク、ニューヨーク」は、ニューヨーク・ヤンキースがヤンキー・スタジアムで勝った直後に流れる。
カミンスキーが演奏したのは、マット・ハービー(シンシナティ・レッズ)が打席に入る時だ。ハービーは5月上旬までニューヨーク・メッツにいたが、マイナーリーグへの降格を拒否して40人ロースターから外され、レッズへトレードされた。ハービーは数年前まで、メッツを救う存在として、バットマンになぞらえて「ダークナイト・オブ・ゴッサム」と呼ばれていた。
続いて、5回表のハービーの打席で、カミンスキーはエディ・マーフィーの「パーティ・オール・ザ・ナイト」を演奏した。ハービーがパーティに興じる姿は、これまでに何度も報じられている。ニューヨーク・ポストでゴシップを扱うページ・シックスによると、昨年5月には朝4時までパーティに出ていて球場に姿を現さず、今年4月はサンディエゴ遠征中にさらに「遠征」して、ロサンゼルスのパーティに出席していたという。
こういった選曲は、4月に「4億ドル・プレーヤーの去就をオルガン奏者が予言!?」でも紹介したように、カミンスキーの得意とするところだ。
もっとも、この日のハービーは、バッティングこそ3打数無安打ながら、7回途中まで1点しか失わず、白星を挙げた。メッツではローテーションから外され、ブルペンに回されたが、レッズ移籍後は10先発で防御率3.86とまずまずの結果を残している。
この夏、ヤンキースは先発投手の補強を計画しているようだ。可能性はそう高くないが、もしかすると、ゴッサム・シティのモデルであるニューヨークへ「バットマン・リターンズ」が実現するかもしれない。