Yahoo!ニュース

投手の復讐!? 自分をやっつけた相手を食べてしまった話

宇根夏樹ベースボール・ライター
マーティン・ぺレス(テキサス・レンジャーズ)(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 テキサス・レンジャーズの左投手が、自分をやっつけた相手を食べてしまった。と言っても、カニバリズムではない。

 昨年12月、マーティン・ペレスは母国のベネズエラにある自分の牧場で、右肘を骨折した。雄牛が向かってきて、ペレスは腰掛けていた柵から落ちたという。手術を受け、幸いにも開幕には間に合いそうだが、このアクシデントには後日談があった。

 フォートワース・スター・テレグラムのジェフ・ウィルソンやMLB.comのT.R.サリバンが、3月18日に報じている。それらの記事によると、ペレスは手術後、骨折の原因となった雄牛を食べたという。

 昨シーズン、ペレスは32試合に先発して、自己最多の13勝を挙げた。ただ、防御率4.82はリーグワースト4位で、こちらも自己最多の12敗を喫した。また、被打率.301はリーグで最も高く、ワースト2位と1分5厘もの差があった。

 ペレスは今シーズン、雄牛にしたのと同じ(?)ように、自分をやっつけた打者を料理することができるのだろうか。

 被打率からも窺えるとおり、ペレスを痛めつけた打者は少なくない。なかでも、ヒューストン・アストロズのジョージ・スプリンガーは、ペレスに対して5打数4安打、2本塁打を記録した。もっとも、いつもペレスがやられているわけではない。その前の2シーズンは、それぞれ7打数1安打と9打数1安打。本塁打どころか、長打もなかった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事