前田健太がゲットする金額は、前年から30%以上ダウン
昨シーズン、前田健太(ロサンゼルス・ドジャース)は32試合に先発して175.2イニングを投げ、1190万ドルをゲットした(契約金の100万ドルは含まず。契約の詳細については、前に「前田健太がドジャース入団。8年2500万ドルながら、最高で1億620万ドルとなる契約の内訳はこうだ」と「前田健太はドジャースでフル回転しても出来高ゼロの可能性あり」で書いた)。
それと比べると、今シーズンの金額は30%以上も少なくなる。
ここまでの先発は25試合、投球回はリリーフ2登板を含めて131.1イニングだ。ドジャースは6試合を残しているが、前田はブルペンに回されていて、先発登板の可能性はほとんどない。リリーフ登板すればイニングは増えるが、次に出来高を得られる140イニングには届かないだろう。ちなみに、6月のリリーフ登板は、それぞれ4イニングと1イニングだった。
従って、今シーズンの年俸+出来高は前年の66.4%、790万ドルとなる。あと8.2イニングを積み上げても、前年の68.5%、815万ドルにしかならない。
前年に3.48だった防御率は4.25と悪化している。ただ、前田よりも悪い防御率ながら、30先発&170イニング以上の投手は2ケタを数える。そこには、田中将大(ニューヨーク・ヤンキース)も加わりそうだ。田中はここまで29試合に先発して171.1イニングを投げ、防御率4.94。30先発目に完封を演じても、防御率は4.69だ。
来シーズンも、前田には厳しい状況が待ち受ける。ドジャースの先発投手のうち、今オフにFAとなるのはダルビッシュ有だけだ。クレイトン・カーショウ、リッチ・ヒル、アレックス・ウッド、ヒョンジン・リュ(柳賢振)の4人に加え、今シーズンは故障に泣かされたブランドン・マッカーシーとスコット・キャズミアーがいる。さらに、フリオ・ウーリアスとウォーカー・ビューラーといった才能ある若手も控える。
他のチームなら、前田はもっと多くの出来高を得られるかもしれず、トレードされるたびに100万ドルも手にするが、当分の間、ドジャースが手放すことはないだろう。出来高ゼロであれば年俸は300万ドルに過ぎず、ロングリリーフ&スポット先発要員として置いておいても、ドジャースにとっては決して高額ではない。