ヤンキースのキャプテンだった2人がマーリンズを王座に導く? あるいはキャプテンがキャプテンを解雇?
マイアミ・マーリンズの新オーナーが、デレク・ジーターのいるグループに決まったようだ。マイアミ・ヘラルドのバリー・ジャクソンがいち早く、オーナーのジェフリー・ローリアが売却に合意したというニュースを報じた。金額は12億ドル。買収グループの16人には、マイケル・ジョーダンも含まれている。このままいけば、オーナーの交代は10月初旬に実現する。
ジーターはニューヨーク・ヤンキース一筋にプレーした。マーリンズのドン・マッティングリー監督もそうだ。短期間ながら、彼らはチームメイトとしてプレーした。ジーターは1995年5月にメジャーデビューし、マッティングリーはこの年を最後にバットを置いた。マッティングリーは2004年から4シーズンにわたり、ヤンキースでコーチとして働いた。
また、2人はともに、ヤンキースでキャプテンを務めた。異説はあるものの、ヤンキースのメディアガイドは、ジーターを16代目キャプテン(2003年6月3日~2014年)、マッティングリーをその前の15代目キャプテン(1991年2月28日~1995年)としている。
4月にAPが配信した記事によると、マッティングリーはジーターについて、オーナーとしても成功するはずだと語ったという。
ただ、その言葉どおりになったとしても、そこにマッティングリーがいるかどうかはわからない。マッティングリーはマーリンズと4年契約を交わしていて、今シーズンはその2年目だが、契約の途中で解雇される監督は少なくない。
マッティングリーは2011~15年にロサンゼルス・ドジャースの監督として采配を揮い、2013年から3年続けて地区優勝を飾った。もっとも、ワールドシリーズに進むことは一度もできず、年俸総額がナ・リーグ最高――2014年以降は両リーグ最高――のチームにおいては、満足できる結果とは言い難かった。2015年のディビジョン・シリーズ敗退から1週間後、ベースボール運営部門の長を務めるアンドルー・フリードマンは記者会見を開き、マッティングリーとは「互いに違う道を歩むことになった」と説明した。解雇か辞任かは判然としないが、マッティングリーの契約はあと1年残っていた。
ちなみに、これはマッティングリーのせいではないものの、彼がプレーした14年間に、ヤンキースは1度しかポストシーズンに出場できなかった。一方、ジーターのポストシーズン出場は16度を数える。