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「佳子さまペルーご訪問」気になるギモン 飛行機の座席のグレードは?宿泊するホテルは?ご本人の希望は

つげのり子放送作家、ノンフィクション作家(テーマ:皇室)
佳子さま(写真:Natsuki Sakai/アフロ)

先週金曜日、ペルー公式訪問を終えた佳子さまが、お疲れも見せず充実感に満たされた笑顔で帰国された。今回はテレビをはじめネットニュースでも、ご訪問中の動静が連日のように報じられていたように思う。

やはり佳子さまは、なんといっても自然ににじみ出る華やかさがあり、今風な言い方をすれば、画面の中で実に「映える(ばえる)」のである。そんな佳子さまのおかげで、注目度が俄然高まった皇室の海外ご訪問。

そこで今回は、メディアで報じられなかった知られざる外国訪問の気になる点を、皇室解説者の山下晋司さんに聞いた。

◆佳子さまが乗った飛行機の座席のグレードは?

今回、佳子さまはアメリカ・ヒューストンを経由して、ペルーの首都・リマに向かわれた。羽田からヒューストンまでは、日本航空の直行便はなく、全日空とユナイテッド航空のコードシェア便しかないので、おそらくこちらを利用してヒューストンに向かわれたものと推測される。

皇室の外国訪問で民間航空会社を利用する場合、特定の大手航空会社に偏らないよう前回はこちらを使ったので、今回はこちらという風にバランスをとる傾向にあるというが、気になるのは、どのクラスの座席を利用されるのかという点だ。

「皇族の公式訪問ですから、定期航空便に搭乗される場合はその機の一番上のグレードの席をお使いになるはずです。ファースト、ビジネス、エコノミーとあるなら、ファーストクラスですね」(山下さん)

では、随行する関係者はどこに座るのだろうか。佳子さまの座席の周りは、職務上、常に近くにいなくてはならない人たち(随行する職員や警護の責任者など)が、セキュリティの関係もあり、必然的に取り囲むような形になるという。

「護衛もそうですが、何人かは佳子内親王殿下の近くの席を利用します。ファーストクラスの席数が少ない場合は、皇族と同行者だけになってしまうこともあるでしょうね。ファーストクラスの席数が多い場合は、すぐ近くに一般のお客さんもいます」

また、山下さんによると、通常、皇族が飛行機に乗る時は、出発する時は最後に乗り、到着した時は最初に降りるという。

◆宿泊するホテルの星はいくつ?

ペルーの首都リマで滞在したホテルは、こちらも当然ながらガイドブックの上位にランクされる、五つ星クラスのようだ。

「宿泊は、その地域で最もグレードの高いホテルになるでしょうね。部屋も最上級の部屋になるでしょうが、例えば何百平方メートルもあるような部屋とか、一泊何百万もするような部屋とかは、選ばないと思いますよ。許容範囲というと抽象的ですが、総合的に判断していると思います」(山下さん)

またホテル滞在中は、同行している宮内庁職員が、今日のお召し物はどのようにされるのか、佳子さまの相談を受けてお手伝いしたり、もしかしたらヘアメイクや着付けができる人も中にはいるかもしれないと山下さんは語る。

「身の回りのお世話をする職員は、隣とか、向かいとか、近くの部屋に滞在し、すぐに対応できるようにしているでしょう。和装、洋装を訪問先によって変える必要がありますし、タイトな日程の中でヘアスタイルなども整えないといけませんから、職員ではない外部の美容師も同行しているのではないかと思います。皇宮警察の護衛官は国内でもそうですが、皇族の部屋に向かう廊下などで夜通し監視しています」(山下さん)

◆マチュピチュ行きを希望したのは佳子さま?

マチュピチュは、誰もが一生に一度は行きたい絶景の場所として、人気が高い遺跡だ。2019年、眞子さんのペルー訪問時にはマチュピチュを訪れたものの、2014年秋篠宮ご夫妻のペルーご訪問時は滞在日程が限られていたためなのか、訪れることはなかった。今回、佳子さまは眞子さんに倣ってマチュピチュを訪れたが、これは佳子さまご自身が希望されたのだろうか?

「基本的には、招く側であるペルー政府の考えが優先されますが、日本側から『ここに行きたい』という希望を言うこともあるでしょう。日本側の希望をペルー側が問題ないと判断すれば実現します。しかし、こういった打ち合わせは水面下の話です。どちらがいい出したかなど、詳細はなかなか分かりませんが、佳子内親王殿下のご希望は聞いていると思いますよ」(山下さん)

マチュピチュ遺跡
マチュピチュ遺跡写真:イメージマート

佳子さまも思わず感嘆の声をあげられた、マチュピチュ遺跡。そればかりか、年老いた日系移民の人びとと心を尽くして交流もされていた。実はペルーに心を寄せられることは、上皇上皇后さまが天皇皇后の時代から行い、受け継がれてきたものだ。

国策で棄民のように扱われ、遠く南米ペルーに渡って行き、奴隷のような扱いの中で地道に働き、立派に今の日系社会を築き上げた移民の人びと。その苦労の歴史に、皇室の方々は少しでも報いたいと願っておられる。いつもにこやかな笑顔の佳子さまは、皇室の思いを届ける役割を十分に果たされたことだろう。

「まだまだ国宝級の美術品が眠っている!? 皇室の名宝ひしめく「皇居三の丸尚蔵館」

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/4a032775325a1288bf73fab8bfa281efc388d314

放送作家、ノンフィクション作家(テーマ:皇室)

2001年の愛子内親王ご誕生以来、皇室番組に携わり、現在テレビ東京・BSテレ東で放送中の「皇室の窓」で構成を担当。皇室研究をライフワークとしている。日本放送作家協会、日本脚本家連盟、日本メディア学会会員。著書に『天皇家250年の血脈』(KADOKAWA)、『素顔の美智子さま』『素顔の雅子さま』『佳子さまの素顔』(河出書房新社)、『女帝のいた時代』(自由国民社)、構成に『天皇陛下のプロポーズ』(小学館、著者・織田和雄)がある。

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