トランプ大統領の娘婿の会社が中国ビジネスでホワイトハウスを利用か?
米トランプ大統領の側近ナンバーワンとも言われる娘婿のクシュナー氏。その一族が経営する企業が中国で投資を呼びかける際に、クシュナー氏と大統領があたかも投資を支援しているような印象を与えたとして批判をまねいている。
(参考記事:米トランプ政権内で激しい権力争い クシュナー氏が主導権を掌握か)
トランプ大統領と一部の政権の幹部はビジネス界から来ているため、政権の中枢にいる人間が自身の私的な利益の為に政策を捻じ曲げる「利益相反」の問題が指摘されてきた。このうち、トランプ大統領の娘婿でホワイトハウス上級顧問のジャレッド・クシュナー氏について、この「利益相反」の問題が浮上している。
最初に報じたワシントンポスト紙によると、クシュナー氏の一族が経営する会社が新たに開発する不動産事業に絡んで中国で投資を呼び掛けた際、ホワイトハウスで要職につくクシュナー氏の存在が伝えられたという。また、米国では50万ドル以上の投資をした外国人に優先的に入国ビザが与えられる制度があるが、会場で、この制度が無くなる可能性が有るとして、制度のあるうちに投資をするよう呼びかけが行われたという。
(参考記事:トランプ政権の外交アドバイザーであるクシュナー氏、パリ協定では残留派)
その後に報じたNBCテレビによると、会場にはトランプ大統領の写真も展示され、あたかもトランプ政権が投資を支援しているかのような誤った印象を与える内容になっていたという。
クシュナー氏は現在、トランプ大統領の上級顧問を務めている他、新設された米政府機構改革の責任者を務める。今や、妻でトランプ大統領の長女のイバンカ氏と並んでホワイトハウスで最もトランプ氏に近い側近中の側近として知られる。
クシュナー氏はホワイトハウス入りに際して問題の企業の役職を辞しているが、今回のケースについては専門家からも、利益相反が疑われても仕方ないとの指摘が出ている。
(参考記事:トランプ政権誕生前から娘婿のクシュナー氏の利益相反は指摘されていた )
クシュナー氏の親族企業は、この件について謝罪するコメントを発表しているが、この利益相反に関してはトランプ大統領本人も度々指摘されており、そう簡単に幕引きとはなりそうにない。