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#今月のテック 1月号 : Netflixの値上げは購読型サービスの一つの怖さを表す

松村太郎ジャーナリスト/iU 専任教員
米VIZIOのテレビリモコンに備わるストリーミングボタン(筆者撮影)

Netflix値上げのニュースは定期的にやってきます。2019年1月の値上げで、スタンダードプランの米国における月額料金は12.99ドルになりました。現在Netflixは3つのプランを展開していますが、今回はその3つともが値上げとなり、HDに対応しないベーシックが1ドル値上げされた8.99、そして4Kに対応するプレミアムプランが2ドル値上げされ15.99ドルになりました。

ちなみに日本では2018年11月に値上げ済み。現在の日本の価格はベーシック800円、スタンダード1200円、プレミアム1800円となっています。

Netflixの成長は米国内では頭打ちであると指摘されており、成長の基盤は米国外に移行しつつあるとされています。そのため、米国での収益拡大を目指すには、月額料金の値上げ以外には考えにくいというわけです。値上げにより、安定的に独自コンテンツ制作を行う体制を維持することなどを表明しており、結果としてはNetflixユーザーのエンターテインメントの充実に充てられることになるはずです。

すでにNetflixはテレビと同等もしくはそれ以上の影響力を持つ媒体となりつつあります。日本でも話題となったこんまりこと近藤麻理恵さんの「Tidying Up With Marie Kondo」がNetflixで配信されると、「KONMARI」「Sparking Joy」(ときめき)はSNSでもトレンドワードになりました。ケーブルテレビチャンネルと肩を並べるほどドラマの賞などにノミネートされる作品を作り出していたり、制作力の充実が生き残りの鍵になるとの戦略を維持していることが分かります。

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ジャーナリスト/iU 専任教員

1980年東京生まれ。モバイル・ソーシャルを中心とした新しいメディアとライフスタイル・ワークスタイルの関係をテーマに取材・執筆を行う他、企業のアドバイザリーや企画を手がける。2020年よりiU 情報経営イノベーション専門職大学で、デザイン思考、ビジネスフレームワーク、ケーススタディ、クリエイティブの教鞭を執る。

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