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まだ一皮むけていない事が分かる民主党代表選挙

田中良紹ジャーナリスト

フーテン老人世直し録(126)

睦月某日

民主党代表選挙が行われている。07年の参議院選挙で第一次安倍政権を大敗に追い込み、09年の衆議院選挙では国民の熱い期待を担って政権を獲得した民主党は、政治未熟を露呈して国民の期待を裏切り、その後衆参の選挙で3度自民党に大敗して今や見る影もない。

それが国民にアピールする形の代表選挙を行うというので、一皮むけた姿を国民に見せつけるのかと思った。ところが選挙が始まってみると国民の期待を裏切った時の体質がまだそのまま残っている。全く皮はむけていなかった。

民主党の何が問題かと言えば、第一に「正論を主張するのが政治」と考える体質、第二に権力を奪い取るあくなき戦略性の欠如である。政治は正論を主張する事ではない。現実を正しいと思う方向に近づける事である。そのためには様々な手練手管が必要で、正論を主張するだけでは事足りない。正論を言うだけならフーテンでもできる。

そして現実を変えるために政党は何よりも権力を奪い取らねばならない。権力がなければ何事も思い通りにならない。そのため周到な戦略を練る必要がある。政府与党の力を削ぎ、国民に期待を抱かせるための戦略である。

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ジャーナリスト

1969年TBS入社。ドキュメンタリー・ディレクターや放送記者としてロッキード事件、田中角栄、日米摩擦などを取材。90年 米国の政治専門テレビC-SPANの配給権を取得。日本に米議会情報を紹介しながら国会の映像公開を提案。98年CS放送で「国会TV」を開局。07年退職し現在はブログ執筆と政治塾を主宰■オンライン「田中塾」の次回日時:5月26日(日)午後3時から4時半まで。パソコンかスマホでご覧いただけます。世界と日本の政治の動きを講義し、皆様からの質問を受け付けます。参加ご希望の方は https://bit.ly/2WUhRgg までお申し込みください。

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