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「ドライフラワー」がロングヒット中の優里が見せた新しい世界 新曲「インフィニティ」に集まる注目

田中久勝音楽&エンタメアナリスト
写真提供/ソニー・ミュージックレーベルズ

音楽番組、情報番組へ出演し、幅広い層にアピール

注目のシンガー・ソングライター優里が、2月12日『ミュージックステーション』(テレビ朝日)に初出演し、「ドライフラワー」を披露した。昨年10月に配信された同曲は、MUSIC VIDEO(MV)の再生回数が5500万回を超え、2021年2月1日付 Billboard JAPAN ストリーミング・ソング・ チャート“Streaming Songs”で、ストリーミング累計 1 億回再生を突破。リリース13週目の1億回再生突破はBillboard Japanチャート史上歴代3位、男性ソロアーティスト歴代最速の快挙だ。さらにLINE MUSICでも 1月の月間ランキングの1位を獲得し、これで3か月連続1位とその勢いはまだまだ衰えそうにない。1月28日には日本テレビの朝の情報番組『スッキリ』にも初出演し、「ドライフラワー」を地上波初歌唱し“お茶の間”に届けた。優里と「ドライフラワー」への注目度は10代、20代の音楽への感度が髙い若いファンを起点に、どんどん広がりを見せている。

2019年12月に配信された「かくれんぼ」のアフターストーリーが「ドライフラワー」だ。男性目線の失恋ソングの「かくれんぼ」と、その裏側にある女性の思いを映し出し、初めて女性目線で書いた「ドライフラワー」。「かくれんぼ」もSpotify2020年 年間バイラルチャート4位を獲得するなど、各配信チャートを席巻し、2020年8月にメジャーデビュー配信限定シングル「ピーターパン」と共に、ロングヒットになっている。出す曲全てが多くの人の心に刺さり、まさに優里現象が音楽シーンを賑わせている。そんな中、1月23日に配信された最新作「インフィニティ」が話題だ。

Photo/Masanori Naruse【Billboard JAPAN  TikTok Presents LIVE BEACON 2021】
Photo/Masanori Naruse【Billboard JAPAN TikTok Presents LIVE BEACON 2021】

TVアニメ『SK∞ エスケーエイト』のEDテーマ「インフィニティ」を書き下ろす

「インフィニティ」は、1月9日からスタートしている人気TVアニメ『SK∞ エスケーエイト』のエンディングテーマに起用されている。スケートボードレースバトルを題材にした青春アニメの『SK∞ エスケーエイト』が描く世界観に、優里が思いを乗せ、書き下ろした。<共にいこう 君と行こう>と仲間や友情を歌い、ロックバラードの「ドライフラワー」とはガラッと変わり、レゲエの横揺れのリズムが気持ちいい、爽やかなポップソングだ。しかし優里独特の高い部分でのハスキーな声が、ハッピーな曲調の中でしっかりと“熱”を伝えてくれる。どこか憂いを感じさせてくれる繊細な歌声が<明日世界が終わるなら 特別とか別にいらないから いつもと同じペース 変わらない僕らで居よう そう『今』が美しいよ>という普遍的で、でも特別な思いが込めらているメッセージを、届けてくれる。

この曲も、配信開始1時間後にLINE MUSIC リアルタイムチャートで1位を獲得したりAWAリアルタイム急上昇ランキング 1位、Spotify急上昇楽曲チャート 3位、Billboard Japan HOT ANIMATION9位、さらにTikTok急上昇楽曲ランキング 1位、楽曲使用動画投稿数は14,000超えと、優里の歌を待っているファンの多さを証明した。

気になる「インフィニティ」のMVのギミックとは

さらに2月13日には「インフィニティ」のMV(フル)が、優里 Official YouTube Channelで公開された。社会に出て大人になるにつれて、遠ざかっていた子供の頃の夢を、人とのふれあいの中で取り戻す主人公の姿を描いたスケートボード・ドキュメントMVになっている。手がけたのは「かくれんぼ」「ドライフラワー」に続いて、エリザベス宮地監督。この2曲と「インフィニティ」がひとつなぎとなるギミックにも注目だ。

このようにストリーミングで大ヒット中の優里だが、3月10日には「インフィニティ」を

期間生産限定盤のみではあるが、CDで発売する。ストリーミングシーンを制した優里の“パッケージ”を手にしたファンが、どんな“感触”でその音楽を楽しむのか、優里の思いを“掬う”のか、楽しみだ。

優里 オフィシャルサイト

音楽&エンタメアナリスト

オリコン入社後、音楽業界誌編集、雑誌『ORICON STYLE』(オリスタ)、WEBサイト『ORICON STYLE』編集長を歴任し、音楽&エンタテインメントシーンの最前線に立つこと20余年。音楽業界、エンタメ業界の豊富な人脈を駆使して情報収集し、アーティスト、タレントの魅力や、シーンのヒット分析記事も多数執筆。現在は音楽&エンタメエディター/ライターとして多方面で執筆中。

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