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【FIBAバスケットWC】ドワイト・ラモス「Bリーグで素晴らしいシーズンを送るために役立てたい」

青木崇Basketball Writer
中国を破った後にバースデーケーキをもらったラモス (C)FIBA

 開催国としてパリ五輪の出場権獲得に強い意欲を示していたフィリピンは、接戦をことごとく落とし、3連敗でグループリーグ敗退。8月31日の南スーダン戦では、1Qでのスロースタートが響いて68対87の大敗を喫した。しかし、20点、12リバウンドのダブルダブルを達成したドワイト・ラモス(レバンガ北海道)のハードワークは、攻防両面で際立っていた。中国との最終戦では11点、5リバウンド、4アシストを記録し、フィリピンの勝利に貢献しただけでなく、自らの力で25歳の誕生日を祝福。バースデーケーキをプレゼントされた後、ラモスは取材陣に対してワールドカップを次のように振り返った。

Q 中国に勝ったことで、フィリピンは五輪最終予選(OQT)に出場する可能性が残されている状況です。ここまで厳しいワールドカップを戦ってきたチームにとって、どんな意味がありますか?

「今はまだだれも考えていないと思うけど、それは明らかにいいことだし、少なくともまだチャンスはある。チャンスがないよりはあったほうがいい。我々は今夜の試合に勝てたことに大きな意味があり、OQTに行けたら五輪出場のチャンスが残っているということだ」

Q この勝利でプレッシャーから少し解放された感じですか?

「試合の直前でも雰囲気は明るかったと思う。プレッシャーなど感じていなかったし、自分たちの力をコート上で表現できたし、みんなが貢献していた。チームとして素晴らしい勝利であり、JC(ジョーダン・クラークソン)が牽引してくれた」

Q このワールドカップで勝利を手にできたことは、今後あなたのプレーにどのように役立つと思いますか?

「たくさんのことが頭の中で思い浮かんでいる。これは本当に素晴らしい経験だ。初めてのワールドカップであり、これらの試合でマッチアップしたいい選手たちをディフェンスしなければならなかった経験を活かし、Bリーグで素晴らしいシーズンを送るために役立てたい」

Q この勝利は特別なバースデープレゼントですか?

「そう思う。ここ(アラネタ・コロシアム)に多くの観客が駆けつけてくれたし、家族も観戦していたから、すべてを手に入れたような感覚だ」

Q 誕生日と勝利をこれからどのようにお祝いしますか?

「恐らくチームや家族と一緒に楽しむつもりだ」

Q 今日の試合は今までにないすごい大声援の中でプレーしたと思いますか?

「アラネタ(ワールドカップ開催時の収容観客数は約1万1000人)はアリーナ自体がそれほど大きくないこともあって、どの試合もすごい騒ぎと大歓声に包まれた感じだった。そういった中でプレーできたことをうれしく思う」

5試合平均30.8分の出場で13.2点、5.6リバウンドを記録するなど攻防両面でタフに戦い続けたラモス (C)FIBA
5試合平均30.8分の出場で13.2点、5.6リバウンドを記録するなど攻防両面でタフに戦い続けたラモス (C)FIBA

Q 南スーダンとの厳しい試合を経て中国戦に臨んだことについて話していただけますか?

「チームが努力し続けた賜物だと思う。みんなが自信を持ってコートに出てきて、持ち味を発揮してプレーしていた。それは(チョット・レイエス)コーチが最初から望んでいたことだと思う。でも、この大会では浮き沈みが激しかったし、多くの人が(批判的なことを含めていろいろ)話していたこともみんなに伝わっていたんだ。だから、チームメイトたちがコート上で自信を持ち、いいプレーを発揮できたことにはとてもハッピーだ」

Q レバンガ北海道のファンに向けて、何か伝えたいことはありますか?

「北海道ファンのみんな、もうすぐ行くからね。みんなに会いたい。チームと一緒に戦う準備はできているけど、(チーム作りの過程で)みんなが僕より先にいるのはわかっている。でも、ワールドカップで自分はたくさんのことを経験できた。もっと上を目指して頑張るよ!」

Basketball Writer

群馬県前橋市出身。月刊バスケットボール、HOOPの編集者を務めた後、98年10月からライターとしてアメリカ・ミシガン州を拠点に12年間、NBA、WNBA、NCAA、FIBAワールドカップといった国際大会など様々なバスケットボール・イベントを取材。2011年から地元に戻り、高校生やトップリーグといった国内、NIKE ALL ASIA CAMPといったアジアでの取材機会を増やすなど、幅広く活動している。

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