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デビュー戦で早速23点。シーホース三河の新戦力アンソニー・ローレンスⅡに直撃インタビュー

青木崇Basketball Writer
(C)SeaHorses MIKAWA co.,LTD.

 今季、チームのスタッフとしてシーホース三河に加わったアンソニー・ローレンスⅡは、NCAAディビジョンⅠのマイアミ大フロリダからNBAのGリーグでプレーした経歴を持つ。昨年来日してからチームの練習に参加しながらチャンスをずっと待っていた201cmのフォワードは、ジェロード・ユトフが右ひざのケガを理由に故障者リスト入りしたことで、ついに登録選手として出場の機会を得た。

 B1デビューとなった2月5日の島根スサノオマジック戦で先発出場を果たすと、水を得た魚のように久々の試合で持ち味を存分に発揮。高い身体能力とクイックネスを生かしてのドライブで何度も島根のディフェンスを切り崩すなど、ほぼフル出場の39分44秒間でチーム最多となる23点、8リバウンド、3アシスト、2ブロックショット、1スティールという活躍を見せた。

「ゲームに1回も出ていないので、練習を頑張ってきた中で本当によくやったと思います。得点も取っていましたし、勝負どころでドライブを決めたり、リバウンドも頑張ってくれました」と、鈴木貴美一コーチはローレンスⅡの奮闘を称賛。三河は3Q終盤の連続ターンオーバーからリズムを崩し、4Q終盤に逆転されての黒星を喫した。しかし、ローレンスⅡの活躍はシーズン後半に向けて間違いなくプラス材料だ。このインタビューは、待ちに待ったB1デビューを果たした後に行われた記者会見で話した内容である。

――ようやくプレーする機会がやってきましたが、どうでしたか?

アンソニー・ローレンスⅡ(以下ALⅡ)「とてもいい気分になりました。初めてチームメイトたちとコートに立ってプレーすることにとてもワクワクしましたし、試合前は少し緊張しましたが、いざ試合が始まったら流れに乗って、楽しく、そして気持ちよくプレーできました」

――スターターとしてプレーするとわかった心境、そして試合が始まってすぐにリズムをつかめたという感触はありましたか?

ALⅡ「(鈴木)コーチからは、1週間ほど前にスターターで出る可能性があると言われてました。アシスタントコーチたちとずっとワークアウトをしてきましたので、しっかりと準備はできていました。チームメイト2人が故障するという不運はありましたけど、“自分は準備万端だ”とコーチに伝えました。日本に来てからずっと、この機会を得るために一生懸命に取り組んできたのです」

――辛抱強く待つことがついに報われたと感じましたか?

ALⅡ「待つこと自体は我慢できました。いろいろな事情がありますけど、コーチはチャンスが来るのを待ってほしいと言い続けていました。とにかく辛抱強く、チャンスが来ることを私は待っていました」

――今後、シーホース三河に何をもたらしたいと思っていますか?

ALⅡ「チームが必要としていることは何でもやるつもりです。得点が必要な時はスコアラーになりますし、ドライブが必要ならドライブで攻めますし、ディンフェスが必要ならディフェンスでも貢献できます。できることは何でも全力でやって、チームを向上させることができたらと思っています」

――今日のゲームの感想と明日に向けてのカギは?

ALⅡ「ショットがよく入るなど、試合のスタートはよかったです。第3クォーターにターンオーバーが続いてしまったことと、(島根の)オフェンシブ・リバウンドに対してもっといい仕事をしなければなりませんでした。数人の欠場者がいましたが、いい試合はできたと思っています。明日もっと頑張れば、いいゲームになるはずです」

――今日の試合でうまく行かなかったところは?

ALⅡ「試合中に数回かショット・コンテストをした後の速攻を狙おうとしましたが、リバウンドにフォーカスすべきだったと思えたシーンもありました。そこは反省材料です」

――改めて自身が得意とするプレーは?

ALⅡ「僕は万能型のオールラウンダーな選手だと思います。オフェンスではシュートを決められますし、ゴールへのドライブやパスもできます。ディフェンスではクイックネスと素早い手の動きができる点でしょう」

4Qにドライブから豪快にダンクを叩き込むローレンスⅡ (C)SeaHorses MIKAWA co.,LTD.
4Qにドライブから豪快にダンクを叩き込むローレンスⅡ (C)SeaHorses MIKAWA co.,LTD.

Basketball Writer

群馬県前橋市出身。月刊バスケットボール、HOOPの編集者を務めた後、98年10月からライターとしてアメリカ・ミシガン州を拠点に12年間、NBA、WNBA、NCAA、FIBAワールドカップといった国際大会など様々なバスケットボール・イベントを取材。2011年から地元に戻り、高校生やトップリーグといった国内、NIKE ALL ASIA CAMPといったアジアでの取材機会を増やすなど、幅広く活動している。

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