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<ガンバ大阪>第2戦は敗戦したものの、ルヴァンカップ・プライムステージ進出を決める。

高村美砂フリーランス・スポーツライター

第1戦をアウェイの地で1-4で折り返し、大きなアドバンテージを掴んで迎えたホームでのV・ファーレン長崎とのルヴァンカップ・プレーオフステージ第2戦。リーグ戦とは大きくメンバーを変える中、MFダビド・コンチャがトップチームデビューを果たしたり、ケガにより離脱していたDF藤春廣輝が直近のJ3リーグに続き45分間プレーするなど、好材料も見られたが、結果は0−2で敗戦。ただし2戦合計によりガンバ大阪が4−3で上回り、プライムステージ進出を決めた。試合後のガンバ大阪監督、選手のコメントをお届けする。

●宮本恒靖監督

ー第一戦のリードがあって、新しい選手も使った中で、この試合で見えた得た収穫と物足りなかった部分はどう感じていますか?

収穫は、ダビド・コンチャに関してもある程度、90分間、パフォーマンスを出せるなというのがわかったところ、ハル(藤春廣輝)が帰ってきて45分間プレーできたこと。そういった個々の選手にいくつかいい点は見られたと思います。ただやっぱりホームで負けてしまうという…第1戦の対戦で点差がついた試合ですが、それでもこの試合は、勝たないといけないっていう話をした中で送り込んだ中での結果とか、前半の内容とか、ゴールを決めきれない部分には不満が残ります。

ーチャンスはある程度作っていた部分もあったと思いますが、決めきれなかったのはどういうところに課題があったと思いますか。

技術的な問題もあるでしょうし、ヘディングに関しても、最後までボールを見たかとか、頭を振りすぎたとかもあると思うし、少なからず第1戦の大勝した対戦成績が頭にあったのかなっていうふうに思います。何より前半、前方にスペースがある中で前にボールを運ばないとか、アクションが少ないというところは…後半は少しチャンスが出てきましたけど、それは人の組み合わせだったり、だと思いますし、全体的に不満が残る試合です。

●DF藤春廣輝

(この間J3リーグで45分で、今日も45分。それは復帰に向けたプランの中での時間制限ですか?)そうですね。監督とも話して、そういう段階でいこうと話し合って決めたので、それはしっかりとやりたいし、個人的にはいい感じであげられていると思うので、リーグ戦に絡めるようにやっていきたい。(左ウイングバックはこれまであまりなかったと思いますが)僕はプレースタイル的にウイングバックというタイプではないし、ポジションは4バックが一番理想的なので、今はポジションがない状態なんですけどでも、できるところをやっていかないといけないし、ウイングバックならだいぶ、仕掛けというところを入れていかないといけないと思うのでそういうところもやっていきたいと思います。

●FW渡邉千真

(うまく言っていないなって感じながらプレーしていたように見えました)でもチャンスはあったので。そこをしっかり決めていればこういう結果にはなっていなかったと思います。もう少しゴールっていうところに欲を持っていたつもりですけど、自分でもシュートを打ってもよかったかなという場面もあった。なかなかコンビネーションもうまくいかなかったですけど、それでも自分でもっと打開していかなければいけなかった。(前半から試合に躍動感が出ない印象もありましたが)縦パス、自分も受けられなかったし、チームとしても前へという意識があまりなかったというか。後ろ、後ろになっちゃってそこから前にいけなかったので、自分としてもそういうパスを引き出せなかったのは反省です。(コンチャと一緒にやってみて、後半は近くでプレーしましたがコンビネーション含めてどう感じましたか)今日みたいなメンバーで、練習でもやっていますけど、試合の中ではなかなか難しい場面もあるというか。みんなアピールしてやろうという気持ちを持っていて当然だし、それがズレにつながったり、連動ができなかったりというのはあったのかなと思います。

●DF米倉恒貴

全体的に体も重かったし、全体的にコンディションが良くなかったなっていう感じがします。FWにつけようとはいっていたんですが、一概に簡単につけられるという状況があったわけではなくて、もっと距離感よくやらなければいけなかったんですが、今日はボールのおさまりどころもなかったし、落ち着かない試合になってしまったのかなと思います。(メンバーの組み合わせの問題ですか?)どうですかね。でも全然、誰が出てもできる能力はあると思うんですけど、今日はかみ合わなかったです。

●MFダビド・コンチャ

第1戦で僕たちが4点を奪って勝ったアドバンテージというものを考えて、もう少し自分たちで落ち着きを持って確実にプレーしていくべきだったと思いますし、最初のゴールを奪うことで自分たちがさらに主導権を握れるような展開に持って行けたらよかったと思います。(ご自身のプレーについて)今回、サイドで最初はプレーしましたが、その時はまずまずできたのかなと思います。ただ中に入ってプレーするようになってからは、周りとのコミュニケーションのところでちょっと難しさはありました。(左ウイングバックという形でプレーしたことはありますか?)左サイドMFというのはあるんですが、後ろはないです。(守備とのバランスはどう考えてプレーしていたのでしょうか)やっぱり自分の中ではもう少し難しいかなと思っていましたが、思っていたよりはできたのかなと思います。周りの選手がディフェンスにいくとき、いかないとき、スペースを埋める時というところですごく声をかけてくれたので助かりました。(もともと持ち味は攻撃にあると思います。惜しいシュートチャンスもありましたが、良さは出せたと思いますか?)シュートのところだったり、自分の持ち味としてはもっとできると思います。もう少し外してからのシュートとかができればよかったという意味では、最後のシュートのところは納得のいくプレーではなかったと思います。

●MF今野泰幸

繋がりが出なかったですね。連携というか、いい距離感での連携とか、攻撃のスイッチを入れるとかそういうところが全て出来なかったです。相手を惑わせるようなポジショニングもできなかったし、ポゼッションでもなくて、逃げのポゼッションというか、とられないように、とられないようにっていうパスが多くなってしまった。気持ちとしては当然勝つつもりでいったし、立ち上がりから点を取りにいこうという話はしたんですけど。(相手の出てき方に対して今週はイメージしてトレーニングしていたと思いますが)相手がどうくるかわからなかったので、どうこようとも対応できるとは思っていたんですけど、うまく出来なかった。(第1戦のアドバンテージはあったとはいえ、J2の相手に0−2で負けてしまったことはどう受け止めますか)残念だし、僕らはやっぱりトップのチームではないし、セカンドと思われても仕方がないけど、だからこそアピールしなくちゃいけない試合だったと思うので、こういう結果に終わってしまってみんなが残念に思っているし悔しい思いもしています。

フリーランス・スポーツライター

雑誌社勤務を経て、98年よりフリーライターに。現在は、関西サッカー界を中心に活動する。ガンバ大阪やヴィッセル神戸の取材がメイン。著書『ガンバ大阪30年のものがたり』。

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