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<ガンバ大阪>若手で臨んだルヴァンカップ・浦和レッズ戦は敗戦。

高村美砂フリーランス・スポーツライター

週末の『大阪ダービー』を睨み今年になって初めて、ターンオーバーを導入して臨んだルヴァンカップ・浦和レッズ戦。GK林瑞輝、MF高江麗央といった選手がトップチームデビューを飾る中、前半は攻守にバランス良く、またフィニッシュにつながる攻撃も作れていたが、後半は相手に押し込まれるシーンが増え、受けにまわる展開に。その中でMF武富孝介が獲得したPKを、本人に決められ失点。今季のルヴァンカップでは2つ目となる黒星を喫した。試合後のガンバ大阪監督、選手のコメントをお届けする。

●レヴィ・クルピ監督

今日の試合を振り返るのは難しいところがあります。なぜかというと両チームともメンバーを大きく変えた中で内容的にはほぼ0−0といいますか、引き分けで終わってもおかしくない試合だっと思いますが、逆にこのような結果が出てもおかしくない試合だったとも言えると思います。

―ターンオーバーで大きくメンバーを入れ替えましたが、新しく出た選手で印象に残った選手はいましたか?

今日の結果に関していうと、メンバーを変えた中でのこういう結果にあるので、結果に関する全ての責任は私にあります。全選手が最後まで全力を尽くし、一生懸命戦い抜いた試合だったと思いますが、その中であえて一人名前を挙げるなら、高江麗央。彼のトップチームでの試合は初めてみましたが、若いながらも存在感もあり、今日の試合の中では私の目にとまった選手ということになるかもしれません。

●MF市丸瑞希

約1ヶ月ぶりの試合で最初は難しい入りになるかなと思っていたけど、そんなこともなく、自分としてはいい感じでスタートを切れたなと感じています。急に若手だけで試合をしたので…もちろんコンビネーションだったりに問題はあった部分もあるんですけど、コミュニケーションをとりながらやれていたし、自分たちの長所というか、特徴を全員が出そうとしていたので悪くはなかったと思います。(失点場面について)失点の場面では二次攻撃、3次攻撃をされていたので、どこかで外に出すなり、大きく蹴り出すなり、どこかでプレーを切るというのは必要だったのかなと思います。(個人的には怪我から復帰後初の90分でした)久しぶりでしたが、90分やれたのは収穫です。ただ特に後半はもっと前につけるボールを出したかったのですが、それができなかったのは反省として残りました。

●MF泉澤仁

前半はスムーズにボールを運べたりいい形も作れたんですけど、後半は個人的にもいい形を作れなかったので、かつ結果としても勝てなかったので悔しい試合になりました。(後半はチームとしてチャンスを見いだせる形が少なかった)そうですね。崩すときに特に前の選手が欲を出してしまって、無理してシュートを打ってしまって悪い失い方をして、っていうところからリズムが悪くなっていたのかなとは思います。それは監督がシュートを狙っていけということも言っているから、もちろん狙う意識を持つのは悪くないんですけど、チームとしてもう少し全体のバランスとか、状況判断のところでうまくやっていければ、リズムをもっと引き寄せられたのかなって思います。(前半は特に個人的に圧力をかけられたところもあった)でも点を取っていないし、チームも勝っていないので納得はできないし、もっともっとできるなっていうのは今回の試合をやって改めて感じました。

●MF高江麗央

試合そのものは楽しめたけど他の選手に比べたらミスをする場面も多くて足を引っ張ってしまったので、そこは改善しなければいけないし、今のままだとトップでプレーするのは難しいかなって自分の中では思ったので、今日の試合の改善点を理解して練習から取り組んで早くJリーグの舞台でできるようになりたいです。(前半は高江選手のスプリント力など持ち味を出せたシーンも多かった)そうですね。今日は全体的に守備でスプリントをすることが多くて、うまくボールを回収することができた場面も多かったのでそこはポジティブに捉えて、もっと…今日の倍くらいはボールを奪えるようにやっていきたいです。(監督が会見で印象に残った選手に高江選手の名前を挙げていました)そうなんですか。それは良かった…です。(週末のセレッソやリーグ戦へのアピールにはなった部分もあるのでは?)そうですね。運動量とかスプリントの多さっていう持ち味は…守備の場面が多かったんですけど、出せたので、ボールを回収するというところは自分の中では納得はしていないけどよかったのかな、とは思いますし、運動量も結構多く走れたので、そこはもっと伸ばしていきたいです。でももっと攻撃に絡んでいくところや、攻撃面でミスが多かったので、そこはちょっと悔いが残るというか、悔しかったです。

●GK林瑞輝

チームの結果としては負けで終わりましたけど、自分の特徴はデビュー戦としてしっかり出せたと思うので、チームを勝たせる仕事というのを一番に考えてはいましたけど、最低限の仕事はできたのかなと思います。(もともとPKは得意だと思うんですが、PKのシーンを振り返ってもらえますか)結構、自信はあったんですけど、もうちょっと相手と駆け引きできたかなと思うので、次ああいう場面があったら止められるように練習からやり直したいと思います。(J3ではコンスタントに公式戦の経験を積んできましたが、このトップの舞台に立って見て感じたことは?)もっと緊張するかなと思ったんですけど、J3で、このスタジアムでも何回もプレーしていますし、すんなり入れて、特に緊張とか変な気合いが入ることもなく、いつも通りのプレーができたかなって思います。

●DF米倉恒貴

(左右のバランスはうまくとりながら戦えていた)バランスはジェソクと話し合って、どちらかが上がった時はなるべく控えるというかしっかりバランスをとって、相手にやらせないということを話し合ってやれていたので、そこはできたかなと思います。(個人的にはスプリント回数も多かった)ただ本当にチームが勝たないと、若い選手が結構でてましたけど勝てないと乗ってこないと思うし、僕自身も勝たないと、っていう気持ちが強いので。まず自分のできるプレーをして、しっかり勝つことがこれからのチームに繋がっていくのかなと思います。(相当気持ちも感じられるパフォーマンスでした)そうですね。勝ちたい気持ちは本当に強くて…初めて試合で声が出なくなったという感じでしたが、でもまだルヴァンはチャンスが残っているし、切り替えてやりたいです。(週末のダービーに向けて)連戦が続いて結構みんな体がきついところもあると思うので、本来なら今日勝って、勢いに乗りたかったんですけど、切り替えて臨みたいと思います。

●食野亮太郎

とりあえずタメを作って前を向こうと思ったんですけどなかなか難しかったです。何本かゴール前でチャンスがあったのでシュートを枠に飛ばすだけでも違ったはずなので。自分もまだまだトップチームでのポジションが保証されているわけでは全然ないし、いつ落とされてもおかしくない立場にいるので、試合に出たら結果を残すことや、チームのために必要だというプレーをしなくちゃいけないと思っていたんですけど、なかなかそれができなかった。でも自信は見失わずにやっていきたい。(右で入って、途中で左にポジションを変えました。これまでトップでは左で出ることが多かったですが)そうですね。でも、基本は右のほうがやりやすいんですけど、左のほうが形としてはあるので…どっちもできたらいいし、今日は右でインパクトを残せるチャンスだと思っていたんですけどなかなか…ヨネくん(米倉恒貴)との関係は練習からいい関係でできていたので、それを出せたら良かったんですが、まだまだ足りなかった。

フリーランス・スポーツライター

雑誌社勤務を経て、98年よりフリーライターに。現在は、関西サッカー界を中心に活動する。ガンバ大阪やヴィッセル神戸の取材がメイン。著書『ガンバ大阪30年のものがたり』。

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