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ガンバ大阪がホーム・万博でのリーグ戦で、今季初黒星。

高村美砂フリーランス・スポーツライター

ガンバ大阪にとっては、チャンピオンシップ進出のために勝ち点3が欲しい一戦。年間優勝、セカンドステージ制覇に王手をかけるサンフレッチェ広島を迎えてのホーム戦は、立ち上がりこそガンバ大阪が勢いを示すも、徐々に広島のカウンターにさらされる機会が増える。しかも0−0で迎えた後、FKから失点を許すと、以降は広島の術中にはまる形となり、更に追加点を奪われて0-2で試合終了。今季、リーグ戦では一度も黒星を喫していなかった万博記念競技場で今季初黒星を喫した。試合後のガンバ大阪監督、選手のコメントをお届けする。

●長谷川健太監督

ホームで残念な結果に終わってしまった。サポーターも大勢、駆けつけてくれた中で勝利をプレゼントできなくて大変申し訳ない。選手は直近の公式戦であるナビスコで負けて、気持ちを切り替えて今日の試合に入ってくれたと思います。前半の立ち上がり、非常にいい形でサイドを使いながら宇佐美のシュートもありましたし、ただ前半の中盤以降は無理な縦パスをいれてカウンターのところから、逆にミスからカウンターを受けるシーンが増えてしまい、後半勝負どころでという矢先にセットプレーから先制されてしまった。非常に広島は先制すると強固な守備を敷いて難しいというのは承知していたのですが、追いかける展開の中、宇佐美のビッグチャンスも1度ありましたが、なかなか最後までゴールを割れなかった。残り15分くらいでFC東京が勝っているという情報を聞いたので引き分けでも負けでも同じ展開だったので、最後は勝負をかけてホームで勝利を、という狙いで岩下をさげて今野をセンターバックに置いたりもしましたが、なかなかゴールを最後まで割れなかった。ただ、残り1つあるので、勝っても他力ですが、可能性がある限りしっかり戦っていきたい。まずは来週、天皇杯があるので、そこをしっかり気持ちを切り替えて戦っていきたい。

ー東口選手のケガの状態は?

現時点では何とも言えません。いま病院でMRIをとっています。今日代表招集なので…そのへんもふくめていま病院で検査を受けています。(ケガの箇所は?)膝です。

●FWパトリック

(退場になったシーンについて。これまであまり感情的になることは少なかったと思うんですが?)普通に試合に勝ちたいという気持ちやチャンスをものにできなかったストレスから少し感情的になってしまった。実際、チャンスはあって、得点にならなかったのもありますし。瞬間的にああいうことが…感情的になってしまった。広島のような相手には、決めるところを決めないと逆にやられてしまうと感じました。(パトリックもシュートを打てるシーンが少なかった。攻撃がうまくいっていないという感覚はありますか?)も攻撃だけというより、チーム状態がよくないときは本当にチーム全体が…守備にしても、攻撃にしてもよくなくて。最近はチームとしてあまりいい内容の試合が少ないですし、今日も僕自身、結局ボールをもらって反転してシュートした1本しかチャンスがなかった。そうなると、どうしてもストレスがたまっていく状態になってしまいますよね。

●米倉恒貴

(入りは悪くなかったと思うんですが)獲るべきところで獲らないとああなるなという感じはしました。今日の広島はいつもと違ってブロックを作ってという感じだったのですが、チャンスを決めきれればまた違った展開になったはず。ただ決め切れなかったですね。(広島は先制を許すと特にああいう試合の展開になりますよね)そうですよね。2点目もバランスを崩してやられた失点だし、流れがないですね、ああいうときに失点してしまうのは。何かがいけないんだろうし。でも今日に関しては絶対に決め切るチャンスがたくさんあったので。そういう時に決めないといけない。(勝負どころの試合が続いていますがなかなか勝ち切れない状態が続いています)そうですね。ただ、勝っていないですがやり続けるしかないので。別にそれでチームの雰囲気が悪くなっている訳でもないし、今日も試合の入りは特に悪くなかったし、チャンスで決めきれれば違った展開になると思うので。まだ試合はあるので切り替えてやっていきたいです。

●宇佐美貴史

あそこまでいって決め切れないと、数字をつけないとチームにとっても僕の存在意味がない、そこは自分もしっかり反省したいと思います。(年間順位が4位におちてしまったことについて)次の試合に勝ってどうなるかというところですが…今日の負けは本当に痛いですが、次しっかり勝てるように切り替えて、チャンピオンシップに向けて勝利で終われたらなと思います。(勝負どころの試合が続いている中で勢いに乗り切れない。何が勢いとして足りない?)ん〜なんでしょうね。それが分かれば苦労はしないんですが…試合をしていて、同じような展開になったとしても、最終的に去年は終わったときに勝っていたし,今日も試合で、内容で圧倒されたという感覚はないんですが、でも終わった時には結果が出ていない、ということだと思います。いい時間帯に決めきれるかどうかということもありますしね。今日に関しては僕が決めないといけなかった。

●遠藤保仁

前半最初の方はいい感じだったし前半0−0だったので慌てずにやれていたんですけどね。FKはキッカーが良かったですし、前半の最後の方もミスからカウンターはありましたけど、あそこでビビらずに入れていくのは必要だと思うので。あそこで正確にプレーできればまたチャンスも増えたかと思います。最後の失点は仕方がないとしても、前半の最後の方の戦いをキープしながらもう少しチャンスを作っていければもう少しチャンスは増やせると思います。(勝負どころの試合で結果をとれないガンバがいる。理由は?)負ける時は負けますからね。何が原因かというとたくさんあると思いますし、ただ失点も増えて、ゴールが減っているので得点は増やさないといけないし、失点は減らさなきゃ行けないし、球際とか、切り替えとかそういう部分では最低限やる必要があるかなとは思います。(広島は先に先制をとるとより試合が堅くなる。そういう意味では出来る限り失点をしないで試合を進めようと言う意識の方が強かったのでしょうか)オープンな展開になれば相手の持ち味もでますし、先制点を与えてしまうと結構引いてくるチームなので難しいだろうなという感じに思っていました。実際にそういう展開になりましたが、今日に限らず、どの試合でも先制点をとって自分たちが有利な形で試合を進めていかないとなかなか難しいと思うので。それが鹿島戦、広島戦とできていないので、まずはそこを確認し合ってまずは先制できるようにしていきたい。(攻撃を作る上で少し苦しいなと感じていますか?)今日もボールはまわっていたし、決定的なチャンスもエリア内で何回か作っていましたが、ただ、もっと増やす必要があるとは思う。僕が前線でプレーしていた時は、鹿島戦は前に起点ができなかったということを踏まえて、うまくディフェンスラインとボランチの間でもらって、という作業だったり、秋とか貴史とポジションチェンジをしながらというのは確かに頭に入っていたんですが、もう少し崩せれば良かったなというのはあります。ただ、ボール回しに関しては決して悪くなかったのであとはボックス内にいかにボールをもっていくかを高めなければいけないとは思う。(リーグ戦の残り1試合に向けて)とにかく勝つしかないので。勝っても他力になるので多少は東京の結果も気になると思いますが、気にしても僕らはゲームを変えられないので、僕らは山形に対していい試合をするしかない。最後ホームで勝ってしっかりとリーグ戦を締めくくりたいと思います。

フリーランス・スポーツライター

雑誌社勤務を経て、98年よりフリーライターに。現在は、関西サッカー界を中心に活動する。ガンバ大阪やヴィッセル神戸の取材がメイン。著書『ガンバ大阪30年のものがたり』。

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