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ガンバ大阪がJ1リーグで2試合連続、完封勝利。

高村美砂フリーランス・スポーツライター

J1リーグ2ndステージ・9節、ガンバ大阪はホームで湘南ベルマーレと対戦。4-2-3-1の布陣で試合に臨んだG大阪は、9分にMF倉田秋が決めた今季リーグ戦初ゴールとなる先制点を最後まで守り切り、勝ち点3を掴んだ。試合後のガンバ大阪監督、選手のコメントをお届けする。

●ガンバ大阪/長谷川健太監督

今日ホームで連勝できたのは選手が最後までしっかりと集中を切らさずに戦ってくれたおかげ。本当は8月最後の試合だったので、もっともっと、追加点をとって、サポーターに喜んでもらえればよかったが、なかなか2点目が決まらない、という状況の中で、ディフェンスの方はきちっとミドルシュートやセットプレーはありましたが、それ以外は集中力を保ちながらきちっと戦ってくれたと思っています。非常に湘南も素晴らしいでしたし、そういうチームにしっかりと勝てたのは非常に意味のある勝ち点3だったと思います。昨日の結果を選手も知っていたはずで、そういう意味では何よりも勝ち点3を獲れたのがよかった。中2日でナビスコがありますので、戦える選手をしっかり見極めて、ホームでいい結果を出してセカンドレグを迎えられるようにしっかりと準備して行きたいと思っています。

ー宇佐美選手になかなか得点がない中で、今日は倉田選手に得点が生まれた。そのパフォーマンスについての評価を。

今季初ゴールでしたが、秋に点が生まれたのはチームとして非常に大きな結果だと思っています。貴史ももう一歩のところにきているので。今日はラストパスが引っかかったり、チャンスもある中で決め切れないところもありましたが、形自体は徐々によくなっていると思います。これで1点だけではなく、2点目がとれるようになってくるようになると本当にいい形でチームが動き出すんじゃないかと思います。 

●倉田秋

パトリックがいいパスを出してくれたので決めるだけでした。清水戦に続いて完封できたのはよかったけど、前線が1点しか獲れていないので。今日の試合でも2〜3点とってもっと後ろを助けられれば良かった。今日の試合だけではなく、残り試合、全てで勝ち点3をとらないとリーグ優勝は厳しくなる。3だけを見据えて残り試合、勝ち続けたい。全タイトルのチャンスが残っている。最後までそれを目指し続けます。

●丹羽大輝

やるべきことをやっていたら今日のようにゼロに抑えられると思う。中断するのは残念ですが、代表に切り替えて頑張ってきます。理想は2点目を獲れたら良かったけど、あわよくば2点目というのもピッチでは考えていたし、でもまずは守備を、とというか。ここ3試合は完封できましたけど、その前はずっと失点が続いていましたからね。どうしても前がかりなってバランスをくずして、攻めにいってカウンターを食らって失点というのがずっと続いていたので。それを修正してこの3試合完封に行き着いていたと考えても、やはりいい守備から攻撃というのが今のガンバのスタイルであり、勝ち点を積み重ねている要因かなと思います。(我慢しながらやっている感じは多かった?)そうですね。後ろでしっかり、最後ペナのところで仕事をさせないというのは意識していましたし、この暑さですし、この連戦だからどうしても足がとまってしまうというのは後半わかっていたので。そこで僕がしっかり身体を張って最後守ればいいと思っていました。実際、そういう場面が結構多かったですし、最後の砦というのはすごく意識していました。(相手が2トップ気味にきていたのは想定内でしたか?)健太さんから1トップ2シャドーか状況によっては2トップになると試合前から言われていたので。そのへんは想定内でした。シャドーが結構飛び出してきていたので、そこはセンターバックがしっかり受け取ってやろうといっていて、その受け渡しの部分は問題なくやれていたので。本当にいま守備がすごく安定してきている。中でも受け渡しの声もかかっているし、1人抜かれたとしてもカバーリングがしっかり入れているので。クロスに対してもしっかりマークをつけていたし、あまりいまはやっていてやられる気がしないですね。結果が出ているときというのは最後のところでぎりぎりのところで身体を張ったりできている時は結果がでているし、でも最後のところでやられているときはポジションが少し甘かったり、チャレンジ&カバーでチャレンジできていなかったりしていることが失点の要因だと思うので。ここ3試合は最後まで身体がはれているし、前線の選手も切り替え早くプレーしてくれているし、だからこそ僕らがインターセプトできる回数が多いので。こういう守備は続けていきたいと思います。

●米倉恒貴

(守備の手応えは?)攻撃とできるだけバランスをとって、リスクがかかるときはあまりいかないようにしているのであまり崩れることなくチームとしてはいい守備ができてきているのかなとは思います。(攻撃にいく回数、タイミングをみているとかなり厳選しているように見えますが)そうですね。でもチームでプレーする限りチームが勝つの一番なので。あがる回数が少なくてもタイミングがよければ結果につなげることはできるし、チームとして勝って余裕が出てからそういうプレーにもチャレンジすればいいかなという風に切り替えました。(金選手がはいってから前にポジションをとりましたが)そうですね。攻撃でというより守備で追えという感じだったので。点は狙いにいきましたが…またチャンスがあれば、そこは…まずは与えられた仕事をやるのが大事だと思うので。個人的には全北戦にでれていなくて…それは疲れとかじゃなくて戦術的にというところだったんで。でも戦術的にという時でも外されないようなプレーをできれば、外されないはずですからね。守備でも負けたくないし、常に試合に出れるようにしたいです。チームとしてのプレーをしながらでも自分の良さはチャンスがあれば出せるはず。守備だけしていて自分の良さが出せない、ではそこまでの選手。守備はやりながらも自分の良さを、リスクがかからない程度に出せるように、賢いプレーをできるようになりたいと思います。

●宇佐美貴史

(チームとして新しいシステムへのいい感触がでてきているように思いますが)ボールも動きますし、点が入らない時は一時期って、そのときは全く形もなかったですけど、今はそういう形を作りながら、ただ、僕個人も含めてラストパスだとかそういう部分で点が取れていないだけなので。ゼロでしっかり抑えながら攻撃も3〜4点獲れてもおかしくないような内容はキープできているだけに、あとはそのへんの質だと思うし、もっともっと質をあげて得点を重ねないといけないと思います。個人的には1つ降りたことでビルドアップでアクセントになったり、前の選手と連動しながらいいボールの持ち運びは回数もできているシーンもあるし、あとはそれをどう得点につなげていくかだと思います。(なかなか得点が入らないという事はどう受け止めていますか? 調子は悪くないと思いますが)何かあるんだと思いますし、その部分を修正していかないと。あと一歩のところで全て決まっていないので…でもその1歩のところが必要ですしね。そこを粘り強く…FWのポジションで得点を獲るのは当然というか確率としてはあがるわけで、そうじゃないポジションをやったときにどうとるかというところを求めているので。ただ、結果が出てないということは詰め切れていないということだと思うので、そのへんはなるべく早く詰めていかないといけないし、そこでゴールがでてこれば更にガンバの攻撃は脅威になると思います。

フリーランス・スポーツライター

雑誌社勤務を経て、98年よりフリーライターに。現在は、関西サッカー界を中心に活動する。ガンバ大阪やヴィッセル神戸の取材がメイン。著書『ガンバ大阪30年のものがたり』。

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