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夢の配合 アーモンドアイ×イクイノックス 15冠41億婚へ 超有名馬同士の仔の活躍ぶりは?

花岡貴子ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家
16日中山競馬場で行われた引退式に登場したイクイノックス/撮影:青山一俊

 16日夕方に行われたイクイノックスの引退式でルメール騎手が「アーモンドアイとイクイノックスの仔」について触れたこと受け、ノーザンファーム代表である吉田勝己氏に確認したところ、「(アーモンドアイにイクイノックスを)付けざるをえないでしょう」とこの2頭の交配を明言した。

 具体的な交配時期は未定だが、早ければ来春、シルクレーシング出身の2頭の夢の配合が実現する。

シルク出身2頭の結晶 募集価格はいかに!?

 アーモンドアイは繁殖入りしてから既に2頭の牡馬を産んでいる。

 2022年1月にエピファネイア、2023年1月にモーリスとの仔を産み、2024年はイクイノックスの父であるキタサンブラックとの仔を出産予定だ。

 エピファネイアは競走馬時代はキャロットクラブの募集馬だったし、モーリスとキタサンブラックは個人所有馬だった。

 しかし、イクイノックスはアーモンドアイと同じシルクホースクラブの募集馬だ。つまり、この配合で生まれた仔はシルク出身の2頭の結晶となる。

 もしもこの仔が親同様にシルクホースクラブで募集されたなら、アーモンドアイとイクイノックスの出資者はもちろん、他の人たちもこの夢の配合に募集したくなるだろう。ちなみにエピファネイアとの1番仔はシルクホースクラブで募集総額2億4000万円(1口48万円×500口)で募集をかけられたが、すぐに満口になった。

 もしもアーモンドアイとイクイノックスの仔がシルクホースクラブで募集されたなら、かなりの争奪戦になるのは間違いない。

ジャパンカップ優勝時のアーモンドアイ/撮影:青山一俊
ジャパンカップ優勝時のアーモンドアイ/撮影:青山一俊

ノーザンファーム吉田勝己代表は「(アーモンドアイにイクイノックスを)付けざるを得ないでしょう」と認めた。

16日夕方に行われたイクイノックス引退式の様子。芝GIを6勝。獲得賞金は22億1544万6100円。

アーモンドアイは芝GIを9勝、牝馬三冠を制し2018年と2020年のジャパンC、2019年のドバイターフを制した。19億1526万3900円。

両親が有名馬、その仔は結果を出せるのか?

 もちろん、父と母が優秀な競走馬だったから、必ずその仔が結果を出せるとは限らない。だが、やはり配合を見るだけで大きな夢を託してしまう。

 その夢を叶えるのは決して簡単ではない。ダイイチルビーやアカイトリノムスメのようにその仔もGIを勝つこともあれば、メジロリベーラのように紡がれた血がやがて花開くことがあることもある。テイエムオペラドンは平地では未勝利勝ちが精一杯だったが障害に転向して花開いた。

メジロリベーラ (シンボリルドルフ×メジロラモーヌ)

ダイイチルビー(トウショウボーイ×ハギノトップレディ)

タニノフランケル(Frankel×ウオッカ)

テイエムオペラドン(テイエムオペラオー×テイエムオーシャン)

アカイトリノムスメ(ディープインパクト×アパパネ)


 いずれにせよ、親の思い出を重ねつつもその仔自身の活躍を願う気持ちは変わりない。2024年早々、そんな新たな夢の配合への期待の日々が始まる可能性は高い。

ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家

競馬の主役は競走馬ですが、彼らは言葉を話せない。だからこそ、競走馬の知られぬ努力、ふと見せる優しさ、そして並外れた心身の強靭さなどの素晴らしさを伝えてたいです。ディープインパクト、ブエナビスタ、アグネスタキオン等数々の名馬に密着。栗東・美浦トレセン、海外等にいます。競艇・オートレースも含めた執筆歴:Number/夕刊フジ/週刊競馬ブック等。ライターの前職は汎用機SEだった縁で「Evernoteを使いこなす」等IT単行本を執筆。創作はドラマ脚本「史上最悪のデート(NTV)」、漫画原作「おっぱいジョッキー(PN:チャーリー☆正)」等も書くマルチライター。グッズのデザインやプロデュースもしてます。

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