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ホークス開幕ローテの行方。大津亮介がまたも無四球ゼロ封快投「残り1枠」へ前進か

田尻耕太郎スポーツライター
タマスタ筑後の4軍戦に登板した大津亮介

 最高のアピールを2度続けた。

 開幕ローテ争いをしている大津亮介投手が21日、4軍練習試合の大分B-リングス戦(タマスタ筑後)に先発。7回76球4安打8三振無四球で無失点だった。

 この日最速148キロをマークした直球は明らかにキレも力もあり、“真っチェ”をはじめとした変化球も巧みに操る内容抜群の投球だった。

 前回登板だった14日の巨人とのオープン戦でも6回79球で無四球無失点と快投していた。

 その日、小久保裕紀監督は「今年一番やね。ラストチャンスみたいな気持ちで入ってた。彼の場合は球種が多すぎてどれを軸にするかちょっと定まってなかったんですけど、チェンジアップが軸になってた。組み立てていける手応えを掴んだんじゃないすかね」と高く評価した一方で、開幕ローテ入りに話が及ぶと「ま、そうですね。ダメだからってすぐ中継ぎに戻すことはしない。しっかりその枠で争ってもらおうと思っている。(前進したかの質問に)開幕ローテになるかどうか分からない。でも、先発としての適性というか、ちょっと吹っ切れない部分が続いていたでしょうから、この登板を本人の中で自信にしてくれればいい」という答え方をしていた。

 その言葉から開幕ローテ入りは遠のいたとの見方も強まっていたが、独立リーグ球団相手とはいえ、好内容のピッチングを2度続けたことは大きい。小久保監督もキャンプ中から大津の名前は頻繁に挙げており、もともと期待値の高い投手であることは間違いない。

 ソフトバンクの開幕ローテ6人は『有原航平→大関友久→モイネロ→和田毅→東浜巨』の順番で5番目まではほぼ決まっている。開幕6戦目のイスを大津のほか、石川柊太や板東湧梧、カーター・スチュワートJr.が争っているのが現状だが、大津が快投を2試合続けたのは最高のアピールだ。

 今季から先発転向の2年目右腕が大きく一歩前進した可能性が出てきた。

斉藤和巳4軍監督、連勝発進

斉藤和巳4軍監督(中央)と2打点と活躍した大泉周也(左)
斉藤和巳4軍監督(中央)と2打点と活躍した大泉周也(左)

 ホークス4軍は3月21日、タマスタ筑後での九州アジアリーグ交流戦・大分B-リングス戦に臨んだ。

 前日の斉藤和巳4軍監督の初陣だった火の国サラマンダーズ戦の圧勝(15-3)に続き、好ゲームで連勝を飾った。

【3月21日 ホークス4軍練習試合 タマスタ筑後】

大分     00000000 0

ソフトバンク 0010300× 4

※8イニング制

【バッテリー】

(大)猿渡、西森、山本、嘉陽、福地――久保田

(ソ)大津、木村大――海野、盛島

【本塁打】

なし

【スタメン】

(大)8新太郎 4幸野 7小田 D水本 6足立 2久保田 3羽立 9森本 5西原

(ソ)8佐藤航 Dオスーナ 9大泉 7石塚 6野村勇 2海野 4藤野 3佐久間 5山下

【得点経過】

3回裏【ソ】大泉の適時二塁打で先制(ソ1-0大)

5回裏【ソ】無死満塁から大泉の内野ゴロ、海野の犠飛などで3点追加(ソ4-0大)

※写真はすべて筆者撮影

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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