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抹消後初実戦でぴしゃり!ホークス藤井皓哉「一番は頭の整理」

田尻耕太郎スポーツライター
ファーム戦に登板した藤井皓哉(左から2人目)

【4月10日 ウエスタン・リーグ タマスタ筑後 1,433人】

オリックス  `000000000 0

ソフトバンク `50013000× 9

<バッテリー>

【B】●鈴木、中田、本田、宇田川、前――福永、堀

【H】○和田、笠谷、藤井――谷川原、牧原巧

<本塁打>

なし

<スタメン>

【B】8小田 3山足 7茶野 5廣岡 9トーマス 6野口 D山中 4大里 2福永

【H】9佐藤直 8笹川 D柳町 3井上 5野村勇 2谷川原 7野村大 4廣瀨 6イヒネ

<得点経過>

1回裏【H】先頭から6連打。佐藤直三塁打、笹川中前タイムリー、柳町左前打、井上中越え2点二塁打、野村勇三内野安打(相手失策絡み1点追加)(H5-0B)

4回裏【H】笹川が右前適時打(H6-0B)

5回裏【H】廣瀨、イヒネが連続タイムリー二塁打。佐藤直が左前タイムリー(H9-0B)

<トピックス>

先発で好投した和田
先発で好投した和田

◎左手中指のマメの影響などで、内定していた4月2日の本拠地開幕戦での先発を回避していた和田毅が先発。6回75球、4安打6三振無四球で無失点。「いい時の感覚が戻りつつある。まだ完ぺきなコントロールとか、1軍で投げている時に比べるとまだまだですけど、ある程度勝負できる」。

若鷹スピーチをするイヒネ・イツア(左)
若鷹スピーチをするイヒネ・イツア(左)

◎イヒネ・イツアが公式戦初長打となる二塁打を第2打席でマーク。第3打席も二塁打で3打数2安打1打点1四球と活躍。第1打席の凡退で31打数1安打、打率.032まで下がったものの.091と少し回復した。

※※※※※※※

藤井皓哉に訊く

藤井皓哉
藤井皓哉

 藤井皓哉が登録抹消後初めて2軍戦に登板。最終回に3番手でマウンドに上がり2三振を含む3者凡退の好投を見せた。

 藤井は開幕1軍メンバーに入りし守護神へつなぐ8回のマウンドを主に任されたが、4試合に投げて7与四球で防御率6.75と振るわず、今月7日に出場選手登録を外れていた。

 以下、登板後の藤井の一問一答。

――今日の投球について。

「やりたいことは比較的できたほうかなと思いますし、1軍の登板よはるかに良かったかなと思います」

――どんな調整や工夫を?

「一番は頭の整理すること。考えすぎていた部分もいろいろあったので、もう一度しっかり整理して、バッターとしっかり勝負するというのをテーマにやってきました」

――フォームのバランスもよく、球の強さもあったように見えた。

「でも、1軍で投げるにはもう少し球の精度が欲しい。強さに関しては比較的いいものが出せたかなと思いますけど、精度がまだ低い。もう少し微調整していければと思ってます」

――視察した倉野1軍投手コーチは「フォークが課題だったけど、今日を見る限りは良かった」と評価。最初の左バッターには逃げる軌道のフォークも投げていた。

「いやあれは一番ダメなフォークです。ああいうのは減らしていきたい。その辺は映像を見て確認して、自分の感覚と照らし合わせてゲームで使えるボールの確率を増やすことを考えながらやっていきたい」

――真下に落ちるのが理想?

「そうです」

――考えすぎたというのは?

「オープン戦期間中、結果はすごく良かった(4試合登板、防御率2.25、奪三振率15.75)んですけど、自分の中ですごくモヤっとする部分もあって。そのギャップを埋めるために良くしたいという思いがあって、必要以上に考えてしまった。それが(不振の)原因かなと思います。バッターとシンプルに勝負できていなかった」

――そうやってファーム調整になった場合は時間を置くケースもあるが、抹消から4日目に登板した。

「投球フォームに関しては抹消をされてだいぶ整理がつきました。間隔はあけない方が自分にとってはいいというか、バッターに数多く投げていった方がいいと思いました。バッターとの勝負。それまでは自分と勝負していたので。やっぱり対バッターとの勝負のために、実戦を数多く投げた方が自分のためになると思ったので、早い段階から投げさせてもらいました」

(※写真はすべて筆者撮影)

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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