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元巨人の大分捕手、火の国の0点台左腕、北九州の地元出身投手ら計6名が退団=九州アジアリーグ

田尻耕太郎スポーツライター
大分を退団する、元巨人の広畑

 プロ野球独立リーグ「ヤマエ久野 九州アジアリーグ」ならびに同リーグ各球団が31日、同日付で任意引退もしくは自由契約と公示された選手を発表した。

火の国の中軸打者、大分のスラッガーは引退

火の国の高橋
火の国の高橋

 任意引退は火の国サラマンダーズ・高橋昌寛内野手(27歳)と大分B-リングス・山下海星外野手(24歳)の2名。

 火の国・高橋は右の好打者。チーム創設から2年間とも中軸を任され、今季は65試合に出場し打率.290、1本塁打、27打点、5盗塁をマークした。日本独立リーググランドチャンピオンシップでも2試合で7打数3安打2打点と活躍し、独立リーグ日本一に貢献した。

 大分・山下はチーム屈指の長距離砲で、今季は69試合に出場し打率.253、7本塁打、45打点、7盗塁の成績だった。本塁打数はチーム1位、リーグ全体でも4位タイと気を吐いた。

「1打席20球」の珍記録打者も退団

 自由契約選手で公示されたのは、火の国サラマンダーズ・徳橋颯野投手(25歳)、大分B-リングスの広畑塁捕手(27歳)山口嶺生内野手(24歳)、福岡北九州フェニックス・力丸泰地投手(21歳)の4名。

 火の国・徳橋はリリーバー左腕。今季は24試合に登板して0勝0敗、防御率0.49と安定した成績。年間を通して自責点はわずか1点だった。

 大分・広畑は巨人で3年間プレーした実績がある。2017年ドラフトの育成5位で入団した。その後、2021年はオーストリアでプレーし、今年は日本に戻って大分に所属した。背番号52は、少年時代からの憧れでもあり、一緒に自主トレも行ったことのある川崎宗則内野手(元ソフトバンク、米大リーグなど。現在は栃木ゴールデンブレーブス)にちなんだものだった。今季は55試合に出場して、打率.233、4本塁打、10打点。その数字以上に捕手として存在感を示し、大分のチーム力向上に貢献した。

 大分・山口は今季54試合に出場し、打率.226、2本塁打、19打点の成績だった。珍記録もあった。6月18日の火の国戦(八代)の三回、相手投手・芦谷汰貴との対戦はじつに投球数が20球を数えた。フルカウントからも9球ファウルで粘って最後は四球を勝ちとった。

 北九州・力丸は、ブルペンを支えた左腕。北九州市立高校出身の地元選手として創設1年目のチームで29試合に登板した。2勝0敗3ホールド、防御率5.93の成績だった。

※写真はすべて筆者撮影

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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