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鷹・柳田悠岐に吉兆だ!1453日ぶり“紅白戦”出場「幸せなこと」

田尻耕太郎スポーツライター
練習中の表情も明るい(筆者撮影)

「福岡ソフトバンクホークス・宮崎キャンプ」

 柳田悠岐外野手が16日、今キャンプの紅白戦に初めて出場した。紅組の「4番指名打者」でスタメン。初回2アウト二塁の第1打席に、白組先発の東浜巨投手から左翼線へ適時二塁打を放った。2022年初打席で、しかも好投手を相手に、さっそく好結果を出してみせた。

「1球目は差し込まれて速く感じたけど、その球に合わせて、2球目以降はタイミングは取れていたと思うので感じは悪くないですし、思っていたより球は見えたかなと思います。狙いとかはなかったけど、集中していたのでいい結果になって良かったです」

 体勢を崩されながら技ありで運んだ一打にも「自分が思っているより体の反応もできている。最初(の実戦)にしては十分です」と振り返り、「この時期の実戦はかなり久しぶりな感じがする。まあ、そんなに無理をせずに、と思っています」と笑顔を浮かべた。

4年ぶりの紅白戦出場

東浜から二塁打を放って二塁ベース上へ(筆者撮影)
東浜から二塁打を放って二塁ベース上へ(筆者撮影)

 たしかに春季キャンプ中の紅白戦に出場するのは久しぶりだった。

 昨年のキャンプは両アキレス腱のコンディション不良、一昨年キャンプはオフの右肘手術明けの影響で主にリハビリをしながらの調整だった。2019年キャンプはA組でスタートしたものの途中で右太もも裏を痛めて離脱。復帰したのは宮崎開催のオープン戦だった。

 春季キャンプ中の紅白戦出場は2018年まで遡る。じつに4年ぶりだ。同年2月24日以来、1453日ぶりのキャンプ紅白戦出場だった。

 ちなみに、この年の紅白戦での柳田は快調だった。

 2月18日は2点タイムリー、同22日は最終回に決勝打、同24日も2点タイムリーと抜群の仕上がり具合を見せていた。

18年は自己最高成績

 果たして臨んだペナントレースでは130試合に出場し、打率.352、36本塁打、102打点の好成績をマーク。自身2度目の首位打者に輝き、本塁打と打点はこれまでの自己最高成績を残している。

 2022年、柳田のキャンプ紅白戦出場は、自身初の40本塁打を含め「誰が見ても、スゲーなという数字を残したい」という目標に向けた吉兆といえるのではなかろうか。

「(例年に比べて時期が)ちょっと早いなと思って打席に立ってました。痛いところなく野球をできているのは幸せなことです」

 そう話す鷹の新キャプテンは、充実した笑顔を浮かべていた。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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