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復帰2戦目の柳田悠岐「僕なりの10割」でホームへ激走!東浜巨は今年初の打撃投手

田尻耕太郎スポーツライター
打撃投手を務めた東浜(筆者撮影)

【3月13日(土)ウエスタン教育リーグ ソフトバンク6-4中日 タマスタ筑後】

 ファーム調整中の投打の主力が一歩前進だ。

 まずは柳田悠岐外野手だ。12日のウエスタン・春季教育リーグの中日戦(タマスタ筑後)で今季初実戦出場を果たし、13日の同カードにも「2番指名打者」でスタメン出場した。前日は2打席無安打。この日は3打席に立ったが、またも今季初安打はお預けだった。

 1打席目は中日先発・梅津の152キロ直球に空振り三振。2打席目はライトフライに倒れた。ただ、この打席は追い込まれてから5球連続ファウルで粘り、最後はフォークに体勢を崩されながらもバットの芯近くでとらえて強烈な打球を放ち、内容のある打席にした。

内容ある打席&ホーム激走に笑顔

復帰2戦目の柳田(筆者撮影)
復帰2戦目の柳田(筆者撮影)

 そして3打席目はしっかりボールを見極めてフルカウントから四球を選んだ。その後、二進すると、リチャードの左前打でホームに生還。最後は足から滑り込んだ。

 2月のキャンプは両アキレス腱のコンディション不良でリハビリ組調整だった。出場後の柳田に全力疾走について質問すると「あれくらい中学生でも出来ますよ。まあ僕なりの10割です」をいつもの調子で笑い飛ばした。

 順調ならば来週にも1軍合流ともいわれている。「明日(14日)は晴れれば、守りますよ」と翌戦からはもう一段階ステップを上がる予定だ。

若鷹相手に投球。最速144キロ

 そして、もう一人。

 HAWKSベースボールパーク筑後内のメイン球場に隣接する筑後第二球場では、東浜巨投手が今年初めて打撃投手を務めた。舟越秀虎外野手や勝連大稀内野手ら若手の育成選手を相手に15球×2セットの計30球を投げ込んだ。

 投球を終えた東浜は取材に応じ、「体は問題なく投げられました」と第一声で振り返った。

 東浜は昨年、自身初の開幕投手を務めて19試合に登板し9勝2敗、防御率2.34の成績を残した。しかし、11月15日のクライマックスシリーズ第2戦の登板後に右肩不調を訴えて先発が見込まれていた日本シリーズを回避。さらに昨年12月末に新型コロナにも感染したことで、自主トレ期間の調整も遅れていた。

 この日の最速は初球に記録した144キロ。その後球速はやや落ちたが、「久しぶりの打者への投球。正直、試合の感覚はゼロでした。なので3、4球目あたりから少し力を抑えて投げました」と理由を明かした。

 「今後は実戦に入っていくことになると思うし、ブルペンで投げる球数も増えていくと思う。どんどん状態を上げていきたい。だけど、急がずに」と語る表情は明るかった。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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