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ソフトバンク新人たちで親戚自慢が勃発!? 元プロ監督やあの投手、女優・夏木マリも

田尻耕太郎スポーツライター
新入団発表後にPayPayドームのグラウンドで記念撮影

 福岡ソフトバンクホークスの新入団発表が12月10日、PayPayドームに隣接する「BOSS E・ZO FUKUOKA」の7階にある「よしもと福岡 大和証券/CONNECT劇場」にて行われた。

 支配下ドラフトで5名、育成ドラフトで指名された8名の計13名が新たにソフトバンクの一員に加わった。

 同日の会見では取材資料として新人選手が自筆したアンケートやプロフィールが配布される。ぶ厚い用紙をパラパラとめくると、例年はあまり見かけなかった文言に何度も目が留まった。

「親戚に○○がいます」が数名のプロフィールに記されていたからだ。

 かねて話題になっていたのは支配下5位指名の田上奏大投手だ(この日の入団発表は、在学中の履正社高校でコロナ感染者が出て休校となったことで欠席)。叔父が元ソフトバンクでベストナイン捕手にも輝いた田上秀則氏だ。入団発表で明らかになったのは背番号70。叔父さんがソフトバンク在籍時に背負った番号を151キロ右腕は継承することになった。

 ホークスファンにとってはこれだけでも十分なインパクトだったが、この日は新事実がさらに続々と明らかになった。

早「将来は2000本安打」

強く振る中で当てる技術に自信
強く振る中で当てる技術に自信

 まずは育成4位入団の早真之介外野手(背番号125)だ。女優や歌手として長年活躍している夏木マリさんの親戚だという。「僕もあまり詳しくないけど、父のはとこだと聞いています」。

 早は京都国際高校から入団。打撃に自信があり、入団発表では「2000本安打」と将来の夢を高らかに宣言した。「大きく言うことで、それに向けて頑張れる。それに見合った努力をしないといけない。自分自身に言った目標です」。ちなみに夏木マリ本人とは会ったことがないらしく、「プロ野球で活躍して会ってみたい」と胸躍らせた。

居谷は城島、甲斐に憧れる捕手

明豊高校から入団。城島氏や今宮健太の後輩
明豊高校から入団。城島氏や今宮健太の後輩

 そして育成6位の居谷匠真捕手(背番号129)だ。こちらは、元阪神ドラフト1位で近鉄と楽天でも活躍した山村宏樹氏と、加えて巨人やDeNAそして今季まで楽天でプレーをしていた久保裕也が親戚とのこと。

「お母さんの方の親戚になるらしいですが、よく分からないんです」。小さい頃に会ったことがあるかもしれないというあいまいな記憶。ちなみに、明豊高校から入団する居谷は、城島健司氏の後輩になる。「小さな頃から憧れていました。メジャーリーグで、ホームでのクロスプレーでも突進してきた相手の逆に跳ね返していたのがカッコよかった」。

 さらに大分といえば、育成枠から這い上がった甲斐拓也捕手もおり、「甲斐さんにも憧れています。一日も早く追いつけるよう頑張ります」と目を輝かせた。

中村亮「かっちゃん」の教えを胸に

「自分はまだスタートラインに立っていない」と早期の支配下昇格へ意気込む
「自分はまだスタートラインに立っていない」と早期の支配下昇格へ意気込む

 まだいる。育成8位の中村亮太(背番号137)は、阪神とオリックスで監督やGMを務めた中村勝広氏の親戚だ。中村亮によれば「祖父の兄弟」とのことで、「小学生の頃は家にも来ていた」という。

 その当時は「かっちゃん」と呼び、野球指導もしてもらったそうだ。よく覚えているのは「克己心」という言葉。「技術面よりも精神面。男とはこう生きるんだということを言われました」。

 中村亮は千葉県出身で、東農大北海道オホーツク大から入団。最速151キロの右腕で、球団スカウトは「腕のしなりがよく、スピンの利いたストレートのキレは抜群」と評価している。「試合だけでなく、自分の甘い気持ちにも勝つ野球選手になっていきたい」と決意をにじませ、可愛がってくれた“かっちゃん”の言葉をずっと大切にして、プロ野球人生をスタートさせる。

(※写真はいずれも筆者撮影)

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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