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ホークス岩嵜翔の復帰は? ブルペン全力投球「前進です」

田尻耕太郎スポーツライター
室内練習場でキャッチボールを行う岩嵜

怖さがなくなってきた

 大きな手応えの25球だ。

 1日、岩嵜翔が筑後での練習でブルペン投球を行った。「久しぶりにユニフォームを着ました」。傾斜を使ったキャッチボールは行っていたが、力を込めた投球練習は「4か月ぶりくらいかもしれない」と表情は明るかった。

 岩嵜は開幕まもない4月12日に右肘を手術。6月上旬には軽めのピッチングを行えるくらいまでになったが、その後一進一退の状況が続いていた。

「ブルペンに入る前はやっぱり不安がありました。最初は力を入れようとしてもなかなか。でも、10球くらい投げてみて怖さがなくなり、そこからは思いっきり投げることが出来ました。元気だった頃みたいに。力を入れて投げられたのが前進です」

 今後は翌日の状態が大きなカギとなるが、「そこをクリアできれば、あとは微調整。痛みと怖さは違う。力を入れて投げられたことが大事です」と話した。

10月一軍の可能性は?

 斉藤学リハビリ担当コーチも「本人も痛いところはなかったようだ。明日の反応が大事だけど、リリーフは球数が要らないポジションだし、一番いい形で進んでいけば9月末に試合で投げることも」と可能性を示唆した。

 もちろん、まだこの先長く第一線で投げることが期待される右腕だけに無理は禁物だ。だが、ソフトバンクは10月もレギュラーシーズン7試合がすでに確定しており、日本一を目指す「その後」の戦いも待っているだろう。

 昨季はいずれも球団新記録の72試合登板、46ホールドポイントの大活躍を見せた岩嵜の存在はあまりにも大きい。背番号17に重圧をかけるような過度の期待はせず、朗報を待ちたいところだ。(了)

タマスタ2軍戦は中止。2日は熊本開催

ビジョンで試合中止を知らせる
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 また、この日タマスタ筑後で予定されていたウエスタン・リーグの中日戦は荒天のため中止となった。

 このカードの3戦目は熊本市のリブワーク藤崎台県営野球場に舞台を移して行われる。

※写真はすべて筆者撮影

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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