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高校97本塁打のホークス新人が5月好調! 黒瀬健太の“スラッガー”力

田尻耕太郎スポーツライター

同じ新人の茶谷も二塁打含む2安打

5月15日、ホークス3軍が四国アイランドリーグplusとの定期交流戦で香川オリーブガイナーズと対戦した。

【5月15日 ホークス3軍定期交流戦 タマスタ筑後】

香川OG   000230300 8

ソフトバンク 300000000 3

<バッテリー>

【OG】竹田、石田、太田、岸本――古川、高島

【H】松本、小澤、山下、吉本、伊藤大――張本、堀内

<本塁打>なし

<戦評>

ホークスは前日に続き敗れた。初回に相手ミスと黒瀬の2点二塁打で3点を先制。先発の松本は3回を無失点に抑えたが、2番手以降が崩れて逆転を許した。2番手のドラフト2位新人の小澤は2回5失点。140キロ台中盤の速球を投げ込むも、実戦2試合目も結果を残せなかった。7回に登板した吉本も3失点と苦しい投球になった。打線も2回以降は沈黙。それでも新人の黒瀬と茶谷が2安打ずつ(ともに二塁打を含む)を放った。 (了)

黒瀬健太「いつか入るやろと思ってます(笑)」

黒瀬、打撃フォームも力強い
黒瀬、打撃フォームも力強い

将来の大砲候補として期待の高い、ドラフト5位ルーキーの黒瀬健太。

高校時代は歴代2位の通算97本塁打という実績を引っ提げてプロの門をたたいた。

左足を高々と上げる豪快な打撃フォーム。ファーム首脳陣や先輩選手らも「イイものを感じる」「楽しみな素材」という言葉が聞かれる。

この日は第1打席で右中間を深々と破る二塁打を放ち2打点をマーク。第3打席では外角のスライダーにうまく反応する柔らかな打撃でセンター前ヒットを放った。バットコントロールもよく、昨年までホークスに在籍した李大浩に例える声もある。

5月全戦ヒット、7打点

ここまで非公式戦は17試合で打率.241だが、5月に入ってからは好調。7試合すべてで安打を記録し、打率.333(24打数8安打・うち二塁打3)、7打点と奮闘を見せている。

「これまで打席の中で、アレがダメ、コレがいけないと考えすぎることが多かった。高校の頃のようにタイミングとポイントだけを意識するようにして、今は打席に立っています」

結果は出始めたが、まだ課題は山積だという。

「絶対に打てる球はまだ来ていると思います。それを一発で仕留めきれていない」

そして、期待の本塁打はまだゼロ。

「打ちたいという気持ちは常に持っています」

高校時代のベスト体重に

明るいキャラで「クロちゃん」のニックネームで親しまれている。「僕、いつも笑っていると言われるんです」と、強打者然とした構えなどからは想像つかないほど笑顔が似合う18歳。

「一本目を打ちたい。けど、このままやっていけば、いつか入るやろと思ってます(笑)」

体重も入団時は100キロとウエイトオーバー。1か月ほど前は逆に91キロまで減ってしまったが、「ご飯をたくさん食べて」94.5キロまで戻した。高校時代のベスト体重だという。

17日からは、同じ新人の川瀬晃や2年目の幸山一大らと、一時的だが2軍に合流する。

「2軍戦は初めて。打席に立たせてもらうことがあれば、小っちゃくならずに来た球を思いっきりスイングするだけです」と笑顔の瞳の奥に力を込めた。 (了)

松本裕樹、先発でリベンジの好投

先発した松本
先発した松本

先発の松本裕樹が前回登板の悔しさを晴らす好投を見せた。

この日は3回無失点。ほかの投手を登板させる予定もあり短いイニングだったが、落ち着いたマウンドさばきで走者を背負うも2度のゲッツーで切り抜けた。

5月8日の徳島戦(阿南)では3回5失点と打ち込まれていた。

「今日はまずしっかり抑えることがテーマでした。全体的にバランスよく投げることが出来ました」と納得顔。それでも「まだまだ全体的にレベルアップしないといけませんから」と笑顔はなし。また、最速は142キロだった。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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