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杉内そっくり! ホークス笠谷俊介“大物感”漂う快投

田尻耕太郎スポーツライター

高卒新人活躍! 先発笠谷6回0封、4番幸山タイムリー

9月2日(水)、福岡ソフトバンクホークス3軍と四国アイランドリーグplusの定期交流戦が雁の巣球場で行われ、ホークスは香川オリーブガイナーズ(香川OG)と対戦した。

香川OG   000000000 0

ソフトバンク 10001000× 2

<バッテリー>

【OG】川崎、松本――赤松

【H】笠谷、加治屋、金無英、伊藤大、島袋――斐紹、栗原

<本塁打>なし

【戦評】

ホークス3軍が完封リレーで勝利した。先発の笠谷が6回を投げきり、以降4人の投手で「0」を繋いだ。最後は島袋が1回を打者3人、2三振を奪う投球を見せた。

打線は初回に5番・張本のタイムリーで先制。5回には2死一、二塁で4番に入った幸山がセンター前に弾き返し追加点を挙げた。

香川OGの先発は中日ドラゴンズからの派遣選手の川崎が7回2失点と試合は作った。1番の大木が3安打1盗塁の活躍を見せた。

”杉内投法”の笠谷が3軍で安定感バツグンの成績

左手を上げるしぐさも杉内そっくり
左手を上げるしぐさも杉内そっくり

大分商業高校から今年ドラフト4巡目入団した笠谷俊介。現在、大阪で行われてる「U-18ワールドカップ」の18歳以下侍ジャパンの一員に名を連ねる森下暢仁の1学年先輩である。

この日先発し6回を無失点。内容も被安打3、奪三振8、無四球と抜群のピッチングを見せた。しかし、本人は「50点ですね(苦笑)。最初、ヒットを打たれなければ80点はあったんですけど」と話す。

初回の先頭打者、四国アイランドリーグplusでリーグ2位の打率(.315、8月末時点)をマークする大木貴将に粘りに粘られて15球目をセンター前に持っていかれた。笠谷はそれを悔しがったが、打たれたこと以上に目を引いたのが、今卒新人にしてこのコントロールの良さと精神力の強さだ。6回を無四球だったことに加え、打者の内角も強きに突く投球スタイルには見応えがあった。

先ごろまでノーワインドアップで投げていたのを、走者のいない場面でもセットポジションで投げるようになった。「完全に杉内さんのマネです(笑)」。背丈も杉内俊哉にそっくりな左腕のこれからが楽しみだ。

【笠谷俊介 今季3軍成績】

14試合4勝3敗、防御率1.53 投球回53、被安打35、奪三振67、与四球18

笠谷の登板を含めた試合録画映像はコチラ(ホークス公式Ustream)

伊藤大は1死満塁をゲッツー斬り

若鷹スピーチを行う伊藤大投手
若鷹スピーチを行う伊藤大投手

5年目右腕の伊藤大智郎が見事なリリーフを見せた。2対0の8回表だ。この回からマウンドに上がった金無英が1アウト満塁とピンチを招いたところでマウンドへ。対するは香川OGの3番打者だったが、2球で追い込み自分のペースに持ち込むと5球目を打たせて注文通りのショートゴロ併殺打に仕留めてピンチを脱した。試合後はヒーローインタビューに相当する「若鷹スピーチ」を行い、「今3軍は4連勝と調子がいいので雁の巣球場へ足を運んで頂き、温かいご声援をお願いします」と声を上げた。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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