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まさかの危険球! スクランブル登板で金無英がいい仕事

田尻耕太郎スポーツライター

オリックスが圧勝。ホークスは福田が5号ソロ

14日 雁の巣

オリックス  1030015× 10

ソフトバンク 001000   1 ※7回表終了時降雨コールド

【戦評】

ソフトバンクは今季初先発の巽がリズムに乗れないまま3回4失点で降板。雨が強くなった7回には大場、二保が踏ん張れなかった。唯一の得点は福田の5号ソロ。チームの連勝は4で止まった。

オリックスは先発の東明が好投。6回を完投して勝利投手となった。打者では2年目の武田(自由ヶ丘高校出身)がスタメン1番で本塁打を含む4安打3打点と活躍。3番に座ったベテランの谷も2安打1打点をマークした。

スクランブル登板の金無英がいい仕事

【雑感】

ソフトバンク先発の巽は今季初先発のチャンスを生かせなかった。初回に失点。2回は三者凡退で立ち直りの気配を見せたが、3回の先頭にフォアボールを与えて次打者に2ランを浴びたのが痛かった。ただ、雨という不運もあった。前日には「せっかくのチャンス。何とか試合が出来るように」と祈るように話しており、マウンドには立てたもののコンディションに恵まれなかったのは気の毒だった。

悪コンディションの中で好結果を残したのが金無英だった。4回、この回からリリーフした岡本が2人目の打者に頭部死球を与えて危険球退場。急遽マウンドに上がらなくてはならなかったが、「雨も降っていたので、3回表から準備はしっかりさせていました」(吉田2軍投手コーチ)。残る不安は心の準備だけだったが、落ち着いた投球で後続をきっちり抑えた。2回無失点。開幕から約1か月間は1軍に名を連ねたが、5月2日にファーム行きとなった右腕。このようなケースは1軍でも十分に考えられる。良いアピールとなった。

一方のオリックスでは先発の東明が好投した。きれいな投球フォームに魅力を感じる右腕。先頭を3度四球で歩かせたのは課題だが、一軍で先発する準備も整ったのではないか。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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